二つに分けます
「んじゃギルドハウスの作りは各々大体分かったと思うから席に着いてもらっていいかい?」
鷹斗をいじり倒してそれに飽きたのか杏は全員に目の前にあるテーブルに座るように指示し、各々杏に従い席に座り、それを視認した杏が口を開く。
「えっと、取り敢えずギルドハウスも無事用意出来たって事でTAKA君には後で挨拶してもらうとして、今からイベントの話ししようと思うんだけど皆時間ある?」
今からイベントについて話をするけど時間があるか?と問う杏に対して全員頷く。
「ありがと!えっと、もうほぼほぼルール変更無いと思うから取り敢えずルール確認からね」
そう言って杏は目の前にあるホワイトボードにイベントのルールを書き始める
1.今大会はチーム対抗戦で各チーム1PT8人まで登録可能。
2.大会は予選・本戦の2パートあり、予選では特殊フィールドにてバトルロワイヤル式でのPvPが行われ3日間の成績上位8チームが本戦へと進める、本戦は決闘式。
3.予選では1人敵を倒す事に1ポイント入り、倒された場合はポイントは減らないが3日間の間に3回死ぬと復活出来なくなる。
ログアウト時は特殊エリアの各場所にあるセーフティエリアにて行う事、それ以外の場合10分以内に戻らなければ死亡扱いとなり最後にダメージを与えたプレイヤーのポイントとなる。
「大体こんな感じだね、皆ここまでで何か質問ある?」
一通り書き終えた杏は現時点での質問がないか確認するとそれに対してレイが「はいなのです」と手を挙げる。
「ルールに対しての質問じゃ無いですけど涼介ちゃんって来ないのです?」
・・・・
レイの言葉で全員が1人居ない事に気付く。
「あー、えーっと、涼介、涼介ね、うん、涼介はお腹壊してるから来れないよ」
(嘘だな)
(多分これ嘘だよね?)
(杏ったらまた嘘ついてる、、、もぅ)
(嘘なのです)
杏はレイの言葉に歯切れ悪く返事をするが全員心の中で嘘だなと呟きながら冷たい目を向けていた。
「な、何よ!皆してそんな目で見ないでよ!別に良いじゃん!居てもいなくても変わらないんだからさ!」
「はぁ。。。まぁ涼介に関してはまた明日にでも俺から説明しとくよ」
何にせよ連絡出来て無いのは今更変わらないので鷹斗は後日自分が連絡すると伝えると杏は満足気に頷きだした。
「流石はTAKA君だね!そういう所が君の良い所だよ!」
(なんちゅー掌返しだ、さっきまで散々弄ってきたくせに)
「さてさて、じゃあ涼介の事も解決した事だし他に質問はあるかい?無ければイベントに関しての簡単な方針を説明するよー」
今度は誰からも手は上がらなかったので杏はそのまま説明に入る。
「えっとまずイベント中はPTを二手に分かれて行動してポイント貯めます」
「二手?二手ってもこのギルドは杏しかヒーラー居ないからそれは無理じゃないか?」
杏の発言に鷹斗は疑問を抱いたのだ即座につっこむと杏は片手を鷹斗の方に向ける。
「まぁ落ち着きたまえTAKA君や」
「おちついてますが?」
この暴走ヒーラーは何を考えているんだ?
そう思いながらも続きがあるようなので一先ずそれを聞く事にする。
「まず二手のPTの構成なんだけどさ、TAKA君とアタシのPTとその他って感じなんだけどどうかな?」
「いや、どうかな?じゃねぇよ。。。無謀過ぎだろそんなの」
内容を聞いて再び鷹斗は
「だから話しを最後まで聞きたまえTAKA君、そんなに急かす男はモテないよ?」
「・・・・」
「鷹君、取り敢えず最後まで聞こっか。。。」
今にもキレそうな鷹斗を結衣が宥め、鷹斗は一旦落ち着いて杏の話をそのまま聞く。
「まずアタシ達が全員で戦ってポイントが予選突破に届く所まで稼げると思う?」
杏の質問に鷹斗は少し考えて答える。
「んー、、、微妙なラインだろうな、どれだけ相手に会えるかってのも大事だろうし」
「あー、それは私もそう思うね」
考えて微妙なラインだと言う結論に辿り着いた鷹斗が答えると星菜も同じくそう思うと鷹斗に同調する。
「そう!そこなんだよ!結局全員で動いたら敵とのエンカウント率の差で予選突破出来ない可能性があるんだよねぇ」
「まぁ、、、確かにそこら辺は運要素強めだけど現状ウチは他と比べて2人人員が足りてない訳だしヒーラーも杏しかいないんだから全員で動かざるおえないと思うけど」
「TAKA君は自分と姫ちゃんで比べてどっちが回避とか受けのPSとかキャラスキル高いと思う?」
ヒーラーが居ないのではPTの分散は不可能的だ、鷹斗はそう思い全員行動を杏に進言するが杏はそれを無視して鷹斗と星菜の回避や防御について聞いてきたので答える事にする。
「考える必要無く星菜だな」
「でしょ?だったら答えはもう出てるじゃん」
「いや、何も出てないが?」
「はぁ。。。本当に君にはガッカリだよTAKA君」
「いいから説明だけしてくれ」
「はいはい、あのねTAKA君はある程度ダメージ受けるのは間違いない、それは理解?」
「理解」
「だったらヒーラーのアタシは必須だよね?理解?」
「理解」
「んで、それに対して姫ちゃんらダメージあんまり負わないプラス涼介が壁になってるから多少ダメージ受けてもレイの回復魔法で追いつくわけ、理解?」
「理解・・・え?レイ回復使えるの?」
ここに来て初耳のレイのスキルに驚く鷹斗、そして尋ねられたレイは少し気まずそうに答える。
「うーんなのです、確かに使えますですけど回復魔力も全然ですし杏と比べると月とスッポンなのですよ。。。」
「あんたがスッポンなのは分かってるわよ」
「本当にいちいち腹立たしいのです。。。」
一言多い杏に呆れた表情でレイが呟いている中、鷹斗は今までの話を脳内で纏めて結論が出る。
「なるほどな、結衣の援護もあると考えたらPTとしては成立するし確かにこれなら2PTでも問題無さそう、ってかむしろこっちのPTの方が弱くないか?」
「そこはTAKA君の頑張り次第だよ」
「最後は人任せかよ」
「そりゃアタシがどんだけ優秀でもアタシはヒーラーだからねぇ」
「まぁ、そりゃそうかすまん」
『人任せ』と言う単語を使った鷹斗はその後のヒーラーだからと言う杏に悪い事を言ってしまったと素直に謝るが当の杏は全く気にした感じは無く話しを締めにかかっていた。
「で?今の話を聞いて反論のある人はいるかね?いないなら今日はこれでお終い!また他のチームの攻略とかは後日話ししようね!」
杏の確認に意見する者はおらず、こうしてイベントでのPTの組み合わせが決定した。




