ギルドハウス
鷹斗達が林間学校から帰って来た次の日(土曜日)の朝、鷹斗はFCOにログインして杏と共に行動していた。
「やぁやぁTAKA君、呼び出してすまないねぇ」
「いや、別に暇だったから全然良いよ」
事の発端は本日朝9時に杏からのlimeでの連絡で鷹斗が目を覚ました所から始まった。
『TAKA君おはよう!今日も良い朝だね!こんな日はFCOしたくないかい?』
(・・・朝からテンション高いな。)
鷹斗は寝起きで杏のテンションに付いて行けないながらも、取り敢えず連絡を返す。
『おはよう、FCOはインする予定だけど、どうしたの?』
『それでこそTAKA君!ちょいと付き合って欲しいからTAKA君の時間頂戴!』
『付き合うって何すんの?別に暇だけど妙な事には付き合わないよ』
別に時間はあるが誘い主が杏なだけに多少の不安を感じながら鷹斗は返信をする。
『あたしが付き合って=変な事をする、みたいな連想はやめて頂いてよろしいか?』
『日頃の行いだな、んで何する予定なの?』
杏は自分の行動を奇行に結びつけるなと言うがそこは日頃の行いなので仕方がない、そう思いながら鷹斗は本題の予定を問い掛ける。
『冷たいねぇ、、、まぁいいや、レイと姫ちゃんもTARYに入ってくれたわけだし、そろそろギルドハウス買っても良いかなぁって』
『あー、なるほどね、そんな話なら全然付き合うよ!今からインしたら良いのか?』
『話しが分かるねぇ、んじゃ今からでよろしく〜』
珍しく杏からのまともな提案にそんな事ならと鷹斗は了承して、FCOにログインし現在に至る。
「んで?ギルドハウスは何処で建てるとか目ぼしい場所とかあるの?」
エレイアの街を歩きながら鷹斗は杏にある程度の目星が付いているのか質問する。
「一応3つ程候補はあるんだよねぇ、ただ一人で決めるのも寂しいし勝手すぎるからTAKA君を巻き込んだのさ〜」
「いやまぁ俺は構わないけどそういうのなら結衣とかレイの方が良い意見貰えそうなもんだが・・・」
3つの候補があると言う杏に対して鷹斗は自分よりお店を既に構えているレイや、ちゃんと決めてくれそうな結衣の方が相談役として良いのでは?と思って口にするが杏は人差し指を立てノンノンと言いながら鷹斗の言い分に対しての意見を口にする。
「確かにレイは自分の店を持っててこういう話しには理解があるし、結衣に関しても慎重に考えるから良い場所決めれるんだろうけど、やっぱりこういうのはリーダーが最終的に決めないとね」
「んー、そういうもんなのか?」
「そういうもんなの!んじゃ早速一軒目から行ってみよっか!」
半ば強制的に言いくるめられた感じもあったがひとまず物件を見に行く事にして鷹斗は杏について行くのであった。
------------------------
一軒目:エレイアの街【住宅エリア】
造り:三階建て、部屋数【一階1部屋とキッチン、二階3部屋、三階2部屋】庭あり、木造建築、坪数250
販売価格:7000万G
二軒目:エレイアの街【商業エリア】
造り:二階建て、部屋数【一階1部屋とキッチン、二階一部屋】庭あり、木造建築、坪数200
販売価格:7500万G
三軒目:エレイアの街【ギルドエリア】
造り:三階建て、部屋数【三階建てのビルの三階の一部屋】鉄筋コンクリ、坪数50
賃料:月100万G
------------------------
杏がリストアップした三つの候補地を見て回った鷹斗と杏はその後いつも行く喫茶店にて感想を述べ合っていた。
「取り敢えず終わったねー」
「そうだね、杏はどっか気になる所あった?」
「うーん、あたし的には最後のギルドエリア以外ならどっちでもって感じかなぁ」
「あー、それは俺も思った、何か他のギルドの人も契約してるみたいだし近所付き合いみたいなの面倒臭い」
「TAKA君はそっちか、あたしは何か狭いしthe事務所みたいな雰囲気が嫌だったなぁ」
二人して最後の部屋は気に入らないと言う事で候補から外すが鷹斗はこのthe事務所を外す事で気になる事があったので杏に問い掛ける。
「でもさ、7000万とか7500万とかそんなG無いしギルドハウスって言ってもまだまだ難しいなぁ、急ぐならthe事務所しかなくないか?」
「ん?Gならアタシ持ってるから大丈夫だよ?」
(・・・毎度毎度どこから引っ張って来てるんだ?)
「え?この間4000万って言ってなかった?てかそもそも杏が持ってても一人で出すのは何か気が引けるよ」
出所不明のGの詳細確認と杏が一人で出すのは申し訳ないのでそれを伝えると杏は首を傾げながら口を開く。
「あれ?言ってなかったっけ?TAKA君が、えーっと・・・名前忘れたけど暗殺者の人と決闘した時あたしTAKA君に4000万オールインしてて今1億6000万持ってるよ?だからあたしが一人で出すと言うかTAKA君も出してるようなもんだからそこは気にしなくて良いよ!」
「・・・あー、そう言えばそんな事もあったな、てか全財産賭けてたのかよ。。。まぁそう言う事ならそこは気にしない事にして杏に甘えるよ、でもどっちにする?」
これ以上杏の心遣いに対してあーだこーだ言うのは違うと思った鷹斗は素直に杏に甘えることにして問題の物件をどうするか確認する。
「あたしが決めて良いなら決めるけどそれでいい?」
「あぁ、俺はそれで良いよ、他の皆も問題無いと思う」
「まぁ他の人はG出してないし何も言わせないけどね!」
(・・・台無しだ。。。今までカッコよかったのに急に悪役成金みたいな事言い出しやがった)
「あ、あぁ、んで?どっち?」
「今からTAKA君とジャンケンしてあたしが勝ったら一軒目、TAKA君が勝ったら二軒目で!」
「まじ?」
「まじだよ?取り敢えずジャンケン終わったら契約してメンバー全員に連絡するから合流しよっか!」
流石は杏、行動が読めない、鷹斗はそう思いながらもジャンケンの音頭をとる杏に対して諦めてジャンケンをする事にした。
「「ジャンケン・ポン!」」
こうして鷹斗達TARYのチームハウスが決まったのであった。




