思い出の記憶2
「あ、あの・・・はじめまして・・・神ノ木 結衣です・・・」
先週の有栖との話し合いから1週間が過ぎ、今、鷹斗は自分の家の庭で有栖の親戚の女の子と対面していた。
その女の子は白のワンピースにリボンの付いた麦わら帽子というこの辺ではあまり見ない服装をしており鷹斗はガン見していると、もじもじしながら女の子は名を結衣と名乗り、その後は黙ったまま有栖の後ろに隠れてしまう。
鷹斗は隠れる結衣に、どうしたものか・・・と少し構うのが面倒臭くなるが先週、有栖の押しに負けたというのもあるが3人で鷹斗の家で遊ぶ事になったのを鷹斗も了承したのだからもう少し付き合う事にして鷹斗も自己紹介をする。
「えっと、俺は鷹斗、もう有栖から聞いてると思うけど歳は一緒だよ!よろしくな結衣!」
そう言って鷹斗は右手を出し結衣に握手を求める。
そして結衣はその手を少し見て有栖を見る、有栖はニコリと微笑んで結衣は自分の右手を出し2人は握手する。
「あの、よろしく・・・お願いします・・・」
「よし!んじゃ俺たち今から友達な!ところで有栖!今日はここで何すんの?」
目の前の男の子に友達と言われて結衣は少し嬉しそうな顔をしたが鷹斗は有栖の方を向いており今日の予定を聞いていた。
「えっと・・・ごめん!なんも決めてない!」
「・・・・『遊び方は私が考えるね!』とか言ってなかったか?」
鷹斗は何も予定を決めていないという有栖に先週2人でした話を掘り返し有栖に問う。
「いや、そうなんだけどさ、私も結衣ちゃんが好きな事とか知らなかったから諦めて当日に鷹に決めて貰うことにした!」
「だーからーそれを何で今言うんだよ!せめて結衣がこっち来る前とかに俺に伝えろよ!」
「んー、鷹って余裕がある時より無い時の方が良い結果出すこと多いし!今回もその方が良いかなって!」
「いや、、、そんなのは身体動かす時の事であって頭の方は関係無いだろ!」
2人はあーだこーだと本線の話しからだんだんと逸れながら言い争いを始め結衣はそんな2人を見てオロオロとしだしてそんな結衣に鷹斗が気付いて鷹斗は一呼吸置いて心を落ち着ける。
「まぁ何でもいいや、決まって無いのは事実なわけだし、結衣は何かしたい事とかないの?」
「まぁ私達が言い争っててもしょうがないしね、結衣ちゃん!鷹は何でも付き合ってくれるからしたい事なんでも言っていいよ!」
鷹斗の言葉に有栖も脱線した話しから元の話しに戻り、鷹斗への無茶振りをし結衣に発言しやすいようにする。
そんな無茶振りを鷹斗は感じていたがここでまた言い争ってもさっきの二の舞だ、と有栖を目で威圧する事にする。
鷹斗の目線を感じた有栖は舌を出しテヘッとゴメンね?と両手を合わせた所で結衣が口を開く。
「えっと・・・・運動は苦手だから・・・お絵描きしたい・・・です」
「絵?まぁ景色だけはそれなりに綺麗だと思うからそれも良いかもな!んじゃそうしよっか!有栖もそれで良いよな?」
「絵?えぇーー私の絵の才能知ってて言ってるよね鷹・・・・」
勿論鷹斗は知っている、有栖が図工【特に絵】が苦手で成績も悪い事を。
だがこれまでの行いの罰だ、そして結衣が言うのだから断れまい!と鷹斗は思いながらしてやったりと言う顔をしている。
「あの・・・有栖ちゃんは嫌だった?」
結衣は申し訳なさそうな顔で有栖を見る。
「え?いや!苦手なだけで嫌いじゃないから!そうだね今日はお絵描きして皆で遊ぼう!」
「場所はどこにする?結衣はこの辺りで描きたい場所とかある?」
有栖も完全に諦めて本日の行動が決まった所で鷹斗は場所の確認だけ結衣と有栖にする。
「ん?私はどこでも良いよ!どこで描いても変わらん!」
清々しい返答の有栖に対して結衣は少し考えて口を開く。
「ここ・・・じゃ駄目?」
「え?俺ん家?」
結衣は鷹斗の家で庭を描きたいと言い鷹斗も思わずビックリする。
確かに鷹斗の家の庭は広く、そして祖父の勝により日々手入れされている事からスケッチには丁度良い感じにはなっていた。
「んーと、じゃあちょっと待ってて!母さんとかに聞いてくるから!」
一応、今日鷹斗の家で遊ぶと言うのは詩織に伝えてあった鷹斗だが内容は決まって無いと言っていたので絵描き道具等の都合もあり鷹斗は2人に縁側で待っててと伝えて詩織を探しに家の中に入っていくのであった。




