放課後に図書室
寝れない。。。
昼休みの神ノ木さんとのイベントを終え、色々と考えている内に気がつけば放課後となっていた。
『結衣お疲れー』
『神ノ木さんまた明日ー』
『結衣にゃんばいばーい』
教室内ではそんな皆が神ノ木さんへ挨拶をしている。
そんな様子を今から一緒に委員の仕事をする事からふと目で追ってしまう鷹斗。
それにしても可愛い。整えた髪型に整った顔立ち、整ったスタイル、更に勉強も出来てスポーツも出来る、極め付けは性格も社交的で優しい。
「なんだそれ、チートじゃん」
思わず呟く。
鷹斗は昼休みから今まで、どうにな放課後図書室イベントを回避出来ないかと考えていたが結局取り巻き怖さにイベント参加をする事にしていた。
『てか神ノ木さんちょこちょここっち見るのやめてほしい、そんなに心配しなくても逃げないし』
心配なのかクラスメイトとの挨拶の合間合間にこちらを見てくる神ノ木さん。
お願いです、他の人がその目線に気付いたら俺体育館裏呼び出されます、そんな事を思いながら鷹斗は机にうつ伏せになる。
その後一通りの挨拶を終え、皆が帰宅だったり部活だったり委員の仕事だったりで教室を離れた所で鷹斗も席を立って図書室へと移動する。
「ここか、、、、失礼しまーす」
【図書室】と書かれた部屋に入る鷹斗、初めて入るので思わず挨拶まで言ってしまう。
「あ、黒山君ちゃんと来てくれたんだ!良かったぁ」
「まぁ、行くって言ったしね」
「でも、図書室入るのに『失礼します』は、いらないよ〜?」
しっかりと鷹斗の天然ボケをニヤケながら拾う神ノ木さん。
「・・・・失礼しました」
恥ずかしさを隠す為、踵を返す鷹斗。
「あーっ!ごめんなさい!冗談だから!帰らないで!」
少し焦った風な表情で引き止める神ノ木さん。
元々帰るつもりでもないので神ノ木さんの方に向き直りそのまま受付へ入る。
「取り敢えず来てみたけど、これって俺何したら良いの?」
当たり前の話し仕事内容を聞いてないし知らない鷹斗は神ノ木さんに問いかける。
「ん〜取り敢えず貸し出しの人が来たら本の名前と生徒手帳見せてもらって帳簿にNo.控える、で、返却の人が来たら帳簿に返却済みのハンコ押す」
そんな感じかなぁ〜。っと説明を受ける。
「了解、それぐらいなら出来ると思う」
他にもする事はあるのだろうけど取り敢えず今日はこれをしろと言う事なのだろう。
「それは出来て貰わないと困るよ。。。」
苦笑いで鷹斗を見る。
「でも基本的には今見てもらったら分かると思うけどウチの図書室、特に利用者も居ないからほとんどする事ないよ〜」
自由時間みたいなもんだよ!っと付け加える神ノ木さん。
「そっか、そりゃ助かる、じゃあ取り敢えず俺はここに座ってたら良いのか?」
「うん、そうだね!私は向こうで返却本を棚に戻したりしてるからまた何かあったら呼んでね!」
「あぁ分かった、神ノ木さんも何かあったら呼んで」
「了解!」
一通りの会話を終え各々持ち場へ移動し、人も居ないので自由時間が始まる。
椅子に座ってから30分ぐらいが過ぎても人は来ず、本当にこの委員2人も必要なのか?と鷹斗が疑問に思っていた所で本棚の方から声が聞こえてきた。
「黒山くーん、ちょっとこっち手伝ってもらって良い?」
どうしたのだろうかと思いながら鷹斗は神ノ木さんの方へと向かう。
「どうしたの?」
「んー、どうしてもあそこに手が届かなくて、ちょっと脚立持っててもらって良い?」
「危なそうだし俺が代わろうか」
「ん〜?黒山君優しいねぇ〜男の子だねぇ〜」
「茶化すな、代わらないぞ?」
からかわれた事に照れる鷹斗。
「あはは、冗談だよ、でももう届くから脚立持っててくれるだけで大丈夫だよ」
「了解、気ぃ付けてね」
「ありがと、りょーうーかーいっと!」
脚立の天板で背伸びしながら返事をする神ノ木さん。
「あ、入った!」
「お、良かったーーーーっ」
本棚に戻せた事に喜ぶ神ノ木さん、そしてそれに反応して上を見た鷹斗は言葉を呑んでしまう。
【見えてしまった・・・・】
そしてその言葉が切れた事を不思議に思った神ノ木さんが鷹斗の方を見る。
「どーしたの?顔真っ赤だよ?」
「あ、いや」
鷹斗の反応にキョトンとしながらも鷹斗が下を向いてしまった事で神ノ木さんも鷹斗が何を見てそうなっているのか気付く。
「・・・きゃぁあ!」
気付いた神ノ木さんは両手でスカートを抑えるがそのせいでバランスを崩してしまい、
「危ない!」
案の定転倒してくる神ノ木さんを下敷きになる形で何とか受け止める鷹斗。
鷹斗に非があるからこそ受け止めれてホッとする。
「いててて、大丈夫?神ノ木さん」
「うん、ごめんね、黒山君こそ大丈夫?」
よし、このまま気の使い合いで見えてしまったものは無かったことにしよう、そう思う鷹斗。
そして願いは通じたのか神ノ木さんも『ごめんね』とばかりでそこには触れない。
「あ、これ黒山君の携帯?」
「あー、うん今ので落ちちゃったんだね、ありがと」
神ノ木さんが鷹斗の携帯を拾って渡してくれようとしたその時、何故か神ノ木さんの手がこちらまで伸びきらずに止まる。
「ん?大丈夫?」
自分から手を伸ばして携帯を受け取りながらどこか体を痛めたのかと心配から言葉をかける。
「・・・・」
黙り込む神ノ木さんにまさか先程の事を掘り返すのか?と鷹斗は先程の見てしまった物に対して詰められるのかと焦る。
もしそこから喧嘩になろうものなら確実に非がある鷹斗が神ノ木さんはおろか少なからずクラスからどんな目にあうかわからないからだ。
【終わった。。。俺の高校生活】
母さんごめん。。。。そんな事を考えながら土下座の準備をする鷹斗。
「ねぇ、黒山君」
「はい」
終わった。
終わった終わった。
終わった終わった終わった。
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「黒山君って、ひょっとして『TAKA』さん?」
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「えっ?」
皆さん図書室とか学生時代行きました?
私は行ったこと無い気がする




