サバイバル3
戦闘描写の難しさに難産してます。
ストック無いので来週は遅れるかもです
そういった経緯を思い出し溜息が出る。
すでに鬼ごっこが始まって20分が経過していた。
乱れた息を整えながら言う。
「まだ追いかけてくるの?いい加減に諦めてよ。」
「あなたが逃げるのを諦めればすぐ終わるわよ。」
「そういう訳にはいかないな。」
(まだ脱落が半数じゃないからな)
「さっきの仲間の事を思って言ってんのなら逃げないでかかってきなさい。」
(なんか勘違いしてるな。でも、ここで逃げると不自然か。)
「そうだね。近くにいた人たちは君が斬ったから誰も見てないだろうからね。」
そう言いながらナイフをスキルで投げる。
彼女は避けながら接近しようとする。
「唯一の武器を手放すなんて愚かね。」
彼女はそのまま右手の直刀を垂直に振り下ろす。
その刃が健人に届く瞬間、盾を生み出し彼女の腕を止める。
それに彼女は驚いた表情をしたが、すかさず左の直刀で横薙ぎをしてくる。
健人は両手の間にワイヤーを張り、直刀を絡めとると蹴りを放ちながら直刀を奪い彼女に向かってスキルで投げる。
直刀は彼女の左肩に刺さる。
彼女は痛みに顔を歪ませながらそれを引き抜く。
「私の真似をするなんて当てつけのつもりかしら。」
「いや、良い技だったから真似しただけだよ。」
「あれは、そんな簡単に真似できるものではないわ。」
「そんなこと言われても出来ちゃったからな。」
「あなたほんと何者なの?招集者だとしても手慣れすぎだわ」
「だから、さっきから言ってるだろただの一般生徒だって。」
「一般生徒はこんなこと出来ないわ。あなた実戦の経験があ…」
彼女の話を遮るように手榴弾を大量に生み出しばら撒く。
健人と彼女は盾で身を守るが周りの木々が焼き払われる。
「あなた、いきなりなにすんのよ。」
「いや、まだ戦闘中だろ。」
「あなたほんとむかつくわ。」
彼女は左肩を庇いながらも斬りかかる。
健人は手榴弾を投げながら後ろに下がる。
その時、「伊藤脱落残り18人」とアナウンスが鳴る。
それを聞き健人は笑みを浮かべる。
「あなた何がおかしいのよ」
「いや、予想が当たれば誰でも嬉しいだろ。」
「あなた何を言って…」
彼女の言葉が唐突に途切れる。
彼女の視界は真っ赤に染まり、腹部に痛みがはしる。
赤く染まった視界を拭い、前を見る。
そこには、頭を撃たれ消えていく健人がいた。