05:魔獣族
雄大が何時もの様に、毎朝の日課である走り込みをしていると「今では距離を伸ばし城下町まで来ている」、一人の兵士がスゴイ勢いで馬を走らせ王城に駆け込んで来た。
その様子に只ならぬ物を感じた雄大は、走り込みを早々に切り上げ、王城に帰る事にした。
王城に帰ると城の入り口で一人のメイドが雄大の帰りを待っていて、謁見室まで案内された。
そこには、国王、ラージ、ヒエンの三人が難しい顔で雄大を待っていた。
「ユウダイ待っていたぞ、まずい事が起きた魔獣族が村を襲撃したらしい」
国王が雄大を見るや否や、やや興奮気味に話し出した。
「魔獣族?ですか」
「あぁ~、雄大は言ってなかったか、魔獣族の説明は後にして、ラージ詳しい説明を頼む」
国王に話を振られラージが話し出す。
「では、ご説明いたします、村を襲った魔獣族は金品を奪うと有ろう事か隣国との境に在る山へ逃げ込んでしまったのです」
「隣国と言うとあの魔動人を開発した国ですか?」
「そうです隣国、「ベルク」で御座います」
この話を聞いて雄大は三人が難しい顔をしていた理由を理解した。
「それは不味いですね、国境に武装した飛竜騎士団を派遣して、アレだけの兵器を開発できる国を下手に刺激するのは避けたいですね」
「そうなのだユウダイ‼、かと言って説明の為に人を派遣していてはそれこそ大変な事に為ってしまう、如何すれば良いのやら」
国王の話を聞いて雄大は一つの提案をした。
「国王様、事は一刻を争います、ココは魔獣族を討伐する飛竜騎士団と隣国に説明する人間を同時に派遣いたしましょう」
「うむ、それで行こう、騎士団は私が率いて魔獣族を討伐に向かう、ラージ隣国にはお前が行ってくれ」
「分かりました、国王様」
やる事が決まれば後は早い、各人は各々目的の場所へ向かい城をを飛び立った。
雄大は目的地に着くまでに魔獣族の簡単な説明を受けた、昔からこの国で魔獣を使役して暮らしていた一族なのだが一族の秘伝であった魔獣の使役方法が外部に露見してしまい職を失った者たちが野党に成り今回の様な事件を使役した魔獣を使い度々起こすらしい。
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魔獣族の操る大型魔獣に追いついた雄大、部下の四人、国王と飛竜騎士団で有ったが思いの外、国境に近付いていたので二方向からの挟み撃ちにしてこれ以上国境に近付けない様にする事にした。
「国王様達は、このまま進んで下さい、俺の隊は最高速で奴らの正面に回り込みます」
国王達と別れた雄大と部下の四人は飛竜の高度を上げ魔獣族の頭上を通過すると、そのまま急降下し魔獣族の操る大型魔獣の前に躍り出ると次々と、国王率いる竜騎士隊と連携し、魔獣族が操る大型魔獣達を次々に撃破していった。
そして雄大が魔獣族野党の頭目と思しき(おぼ)男に止めをさした時、雄大の後方つまり隣国ベルクの方角から二体の魔動人がやって来た。
「こちらは、ベルク所属の「シン・シェン・フー」、そちらの所属をお聞かせ願いたい」
「こちらは、フォレストが国王ボスコ・フォレスタ、出来れば面と向かって話したいのだが」
「これは失礼しました」
ボスコ国王の言葉に従い魔動人から2人の男女が降りて来る。
「先ほども言いましたが私の名前はシン・シェン・フーと申します、シンとお呼びください、ベルクにて騎士団長を務めております」
ボスコ国王はシンにココまでの経緯を説明して、各々自分の国へ帰って行った。
・・・・・次話に続く。
これを呼んでくれる人が居ると信じて
この作品を大幅に話を書き換える事にしました。