廃墟に出る髪の長い怪異
私はミサキ、友達のミキとその男友達と一緒に地元で有名な廃墟に行くことになった
ゾゾっ!!
「(見られてる!!)」
「ねぇ、やっぱやめようよ」
私がそう言うとミキとその男友達が私を茶化した
「え~ミサキまさか怖いの~」
「ミサキちゃん、可愛い~」
「それな~!!」
私はそう言われ、恥ずかしく感じた
「もう、ミキ!!そんなわけないでしょ!!行くよー!!」
「ミサキちゃん!カッコうぃ~!」
私は廃墟に入った・・・
「わーやっぱ、ボロイねぇ~」
「あれ?、ミキちゃん、ここってどんな幽霊が出るって噂だっけ?」
「ここはねぇ~、゛女の幽霊゛がでる廃墟だよ、なんでそう言われるようになったかと言うとねぇ~」
ミキはニヤニヤしながら話を始めた、
「10年前、ここはアパートだったの、そしてね、若いカップルがいたの、その男の方がね、とっっても浮気性だったの、さいしょはこの彼女の方も許していたんだけどね・・・ついに怒っちゃたのよ、その彼氏をね、殺しちゃったのよ・・しかもね、その殺し方がね、凶器じみてるのよ、まずは、体もバラバラにしたのよ、生きたままね、その後に浮気してる女も殺しちゃたのよ・・・そして、その彼女も自殺したのよ・・自分の体を自分でバラバラにしてね・・その後ここではね、たびたび現れるのよ、バラバラになった彼女の幽霊が・・」
「」ゾクッ
「へぇ~そうなんだ」
「なんか、怖いね~」
「まぁ、噂だから分かんないけどね~!!」
ミキが笑いながらそう言った
でも、私はその言葉も少しほッとした、こう言う話は大体嘘なのが相場だし、本当に幽霊がいたという話はじっさいどれも嘘っぽい事を思い出した
「(そ、そうよね・・所詮は噂よ、そうよ、)」
カランッ!!
二階の方でカンが蹴られた音がした
「「「「」」」」ビクッ!!
「な、なんなの!?」
「ねぇ~ミサキ、一緒に見に行こうよ!!」
ミキが私にありえない事を言ってきた
「(バカか、この女は!!帰った方が良いに決まってるでしょ!!)」
「いや、ミキちゃん、ここは俺が行くよ」
「え?なんで?」
「いや、こういう廃墟はホームレスがいる可能性が高いんだよ、だから、男のおれがいったん見に行くわ、ヤバそうだったら走ってくるから」
「気をつけろよ、ヤマト」
「分かってるよ、ひゅうが、その代わり、女の子たちを頼んだよ」
「おっけいー!」
ヤマトはそう言うとスマホのライトをつけ、二階に向かった
~10分後~
「遅くない?もう十分はたってるわよ?」
私がそう言うと、ひゅうがもミキも段々と焦りを感じる
「ねぇ~ひゅうが?一旦帰らない?」
「・・・・いや、警察を呼ぼう」
ひゅうがはスマホを取り出し電話をかけようした
「!!?」
「ど、どうしたの?」
私は嫌な予感がした
「・・・圏外だ・・おかしい、ここは心霊スポットっていってもそんなに街から離れていないのに・・・」
「・・・・」
「・・・・・」
私たちは声を出すことが出来なかった
「もう、帰りましょ!!!」
「「」」ビクッ
私が大きな声でそういうと二人は驚いたが
「そ、そうね」
「・・・・いったん、帰ろう・・」
2人は私の意見に同意してくれてホッとしていた、
私たちは振り返って帰ろうとした、振り返ろうとしたその時
「ア・・・アアア・・ああああああああ」
後から古いカセットテープのガラガラした時の様な声質、
だが、確かにその声の発しているナニカが後ろいる事が分かる
私たちは後ろを向けなかった
「き、きゃあああああ!!!」
ミキが叫んで二階に走った
私たちもワンテンポ遅れて後ろにいるナニカから逃げた、
ひゅうが君は一階のどこかへ、私はミキを追いかけ二階へいった
「ハァハァ、ハァ、ミキ?どこにいるの?、ハァハァハァ」
私は全力疾走してきたので息があれていた
どうやら、ミキはこの階にはいない様だ、そんな雰囲気がする
「もっと、上の階に逃げたのかしら・・・」
私はミキがこの階から逃げた理由がすぐに分かった
ピチャ・・ピチャ
奥の方から水が滴る音が聞こえる、この一週間、雨は降っていないのにだ
私は奥の方を目を細めて見た
「(アレは・・・水?・・・でも、なにか、おかしい・・・」
その時、月明かりがさした
「キャアアアアアア!!!!」
私は思わず叫んだ
なぜなら、私が見たのはヤマトのバラバラ死体だったからだ
そのヤマトの死体を見ると一瞬で体がバラバラになったような、そんな感じがした
その時、私の目にあるものが横ぎった
グシャッッ
「え?・・・嘘・・でしょ」
私は手すりを握り下を見た
「!!!?・・・ミキ?」
私はそのグシャグシャになったものがミキとすぐに分かった
私がミキに上げた、キラキラしたストラップが腰に付いていたからである
私はその光景にあっけにとられていると、ミキの死体にナニカが近づいた
「(髪のッ・・・長い幽霊ッ・・・)」
私はあの時、すぐに帰らなかった事を後悔した
ゾクッ!!!
「(あの、幽霊が持ってるモノって・・・ひゅうがの頭ッッ?)」
私は怒りが湧いたがそんな感情はすぐに引っ込んだ
クルッ
髪の長い幽霊が振りかえった、いや、振り返ったというよりアレは、頭が回転した。
私は身を隠した
「(み、見られた!!!、ヤバい、逃げなきゃ!!!)」
そう思うのはもう遅すぎた
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