裁き
「三つ目の嘘、未来が見えるメガネ「以後眼鏡」についてだ」
エンマ大王がそういうと黒田創福が更に冷や汗を垂らした
服はすでに汗でずぶ濡れ
「(どういう事だ・・・)」
俺が疑問に思っているとエンマ大王が喋りだした
「゛以後眼鏡゛「物」の未来が見えるメガネ・・・ここが゛三つ目の嘘゛、「物」の未来が見えるメガネなのならば、なぜ高橋信二は゛子供が轢かれる゛未来が見えた?・・・理由は簡単だ、この゛以後眼鏡゛は「物」の未来も「者」の未来を見える道具だからだ」
「!!!(だからか!!!だから、俺に「勉強以外で使うな」と忠告したのか!)」
「そして、゛四つ目の嘘゛・・・これも゛以後眼鏡゛についてだ、゛以後眼鏡゛「一定」の未来が見えるメガネの筈だが、塾の模試の答え直しは大体3~5日後、つまり、3~5日の未来が見えるメガネって事になるな・・・だが、子供が轢かれる未来は大体゛5分後゛位だったよな」
「!!?」
俺は呆気にとられていたが、これだけじゃなかった、驚きが俺の毛を奮い立たせた
「つまり、゛以後眼鏡゛の゛以後゛をお前は操作していた訳だ・・・しかも遠隔で操作した訳じゃない・・お前はそんなに゛器用゛じゃないもんな・・・ずっと゛傍゛にいたんだろ?、高橋信二が゛何か゛しないかと唾を垂らすが如くお前はずっと高橋信二の傍に居た・・だが、高橋信二は悪い事をしなかった、悪用しなかった、お前はシビレを切らした・・・あのトラック運転手にお前は「道具」を渡した、そして、その者は道具を悪用した・・そして、子供轢く未来をお前は゛以後眼鏡゛で確認した・・・そして、高橋信二の゛以後眼鏡゛を3~5日の未来が見えるメガネから約5分後の未来が見えるメガネに変更した・・・・悪の所業とは正にこのことよ・・・」
ゾクッッ
「(じゃあなんだッッ、黒田創福は俺が学校にいる時も、家にいる時も、寝てる時も、ずっと近くにいた訳なのかッッ・・・)」
黒田創福は下を向いていたが急に顔を上げ、叫び散らした
「人間が存在する限り!!!悪は消えない!!!人間のたかだかの人数殺して何が悪いんだ!!!」
エンマ大王が口を開いた
「まるで゛人間の様゛な事を言うようになったな」
「~~ッッ・・・」
黒田の口が止まる
「~~~グオォォ!!!!~~」
黒田は叫びエンマ大王に飛びかかった
ペシッ!!
巨大な笏が黒田創福をハエ叩きでハエを殺す様に叩き潰した
エンマ大王が笏を潰された黒田創福を指した
「黒田創福!!!中の位の怪異!!お前の力を没収するッ!!!」
エンマがそう言うと潰された見るも無残な姿になった黒田創福゛だった゛者から紫の球が出てきた、俗にいう゛霊魂゛という者だろう、野球ボール程の大きさだと思っていたが黒田創福の霊魂は人一人分位の大きさがあった
そして、霊魂はエンマ大王の口の中に運ばれた
人一人分の大きさ程ある霊魂がエンマ大王の口に運ばれると小さく見える
「」ゴクンッ
エンマが口を開いた、裁きはまだ終わっていない様だ
「そして、お前を大叫喚地獄の刑に処す!!!」
そうか、俺は今いる所を思い出した
ここは゛地獄゛死ぬことも生きることも出来ない場所
゛霊魂゛が無い位で死ぬことは出来ない・・・
黒田創福の潰された体が宙に浮き、゛大叫喚地獄゛の方に飛ばされた
ーーーー
「さて、」
エンマ大王が椅子を降り、俺の方に歩いてくる
ブオォォォォメラメラメラ、、パチッ、パチッ
又もや、エンマ大王の体が燃えた
体がドンドンと小さくなっていき、俺と初めてあった姿になった
「さて、帰りますか・・」
エンマ大王が俺の肩に手を置きそう言った
「・・・ハ、ハイ!!!」
俺は全力で同意した
すると、一瞬でこの世界に帰ってきた、゛この世゛に帰ってきた
俺は時計を見た、エンマ大王と地獄に行ったときから一秒も進んでいなかった
「~~~!!!」
俺は呆気にとられていた
「今日の事は、忘れてもいいです。・・・・ですが、私としては高橋さんには、今日の事を覚えてほしいです。ーーーーあなたは」
エンマ大王は俺にそういうと歩いて去ろうとしていた
エンマ大王が後ろを振り向き
「受験!!頑張ってくださいね!!」
と言った
僕はとっさに
「あ、ありがとうございますッ」
と言った
「ハハッ、やっぱり゛良い人゛だ・・・」
エンマ大王は独り言を言った
「良い事でも、悪い事でも、いつも誰かがあなたを見ています」
エンマ大王は後ろを振り返らずにその場を去った
ーーーー
あれ以来、エンマ大王には会ってない
~受験日~
不合格
「・・・・マジか」
ーーーーー
「いやーーお前が俺と同じ大学に来るとは、思い作りした意味なかったなーー」
「それな~~」
俺は結局、友達と同じ大学に入った
別に後悔はしてない、塾の模試の点数が良かったので責められなしなかったので、むしろ、ラッキーとすら思っている
「いや~黒田には感謝しないとな」
「ん?誰それ?」
「うーーーん、悪霊?かな、地獄にいるし」
「・・・・怖いんだけど」
「え?ビビってんの?」
「ビビってねーし!!」
「そうか、そうか、・・・・・ハハハハ」
「笑うなよー!」
なんとなくだが、これから楽しくなりそうだ
ーーーー
~同時刻~
地獄、大叫喚地獄にて
「ぐおぉぉ!!、なぜ俺がこんな目に!!俺が人間と同じところで!!!苦しみを味合わないといけないのだーーー!!!何故だーー!!!!閻魔~!!!!」
熱した釘に刺されながら黒田創福はもがき苦しんでいた
閻魔大王は椅子にこしかけ、目を瞑っていた
「・・・・」
「それはね、人間のように成ってしまったからだよ・・・」
閻魔大王は独り言を言った
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