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囲まれ街道

クロエさんを警護するという任務を仰せつかった私は張り切っていました。


お姉さまとの出会いからの日数はまだ浅いとはいえ、初めて頼られたのですから当然のことですよね。


「クロエさんの身は私が全力で守りますので安心してくださいね!」


「え、ええ……村は街道から進めば安全に着くとは思いますが、よろしくお願いします」


そう言えば普通の人にはいま着いてきている気配なんて分からないんでしたっけ?……少し前までは私も一般人だったのですが。


実のところ、最初はお姉さまから与えられたこの力に溺れて振り回されそうになりました。


一般人が急に超人のようになってしまったのですから仕方ないですよね。


しかし、毎夜お姉様に模擬戦という名の修正……いえ、ご褒美……いえいえ、特訓、そう特訓です!!


特訓を受けた事で自分は普通の人とは違うところにいること。


調子に乗るとお姉さまに地獄の特訓を受けさせられる事など、様々な事を叩き込まれたので今の私に死角はありません。


「おっと、ここから先は通行止めだぜ」


「な、何なんですか、貴方達は!!」


突如として野盗くずれの格好をした男達に取り囲まれます。 


人数はざっと見た限り、10人くらいですかね。


本来なら何かあった時のために伝令役を残すものですが、気配から察するに隠れてきた男達は全員出てきています。


女2人だけだからと油断しているのでしょう。


「あら、こんな所でおサボりなんてしてていいのですか?」


「な、何の話だ?」


「貴方達の勤務場所はこの街道のずっと向こうのほうでしょ……憲兵さん」


「な、な、何を言ってやがる!

俺たちは見ての通り、ただの盗賊だ。

金目の物を置いていけば許してやってもいいぜ」


少し動揺は見せましたが、これで正体をバラすほど甘くはないですか。


最も腰に付けている剣などはそのままなので、野盗が使うには綺麗すぎるのですが。


そんなことを指摘しても意味は無さそうなので止めておきましょう。


自らを野盗と名乗った言質は取りましたからね。


「エ、エリカさん……」


「このような時に私が側にいるように言われていましたのでご安心ください。

それでは、始めましょうか」


「けっ、生意気な女だな!

おい、お前ら!!

言うこと聞きたくなる程度に痛めつけてやんな。

それからのことは好きにしていいからよ」


リーダー格の男と思わしき男の号令で野盗もどきは一気に色めきだちます。


さて……初めての1人での実践ですが、お姉さまをがっかりさせないようにしっかりと戦うことにしましょう。

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