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今日は何話更新するんですかね?

作者にも分かりません。

「という訳で約束通り、助っ人の当てを連れてきました」


翌朝、食堂の前に集まっていた天衣無縫の3人の前に助っ人を連れて行きました。


3人はその助っ人の姿を見て開いた口が塞がらないと言わんばかりの驚き方をしていますね。


そんな驚く3人を他所に、助っ人ことテンさんはとても良い笑顔で「よろしくな」と親指を立てています。


「え、テン……何で……」


「おいおい、よろしくなじゃねえよ」


「その、お気持ちは嬉しいのですが……大丈夫なのでしょうか?」


ロイスさんが言いづらそうにしていたが、意を決してそう尋ねます。


この3人には引退の理由が正しく伝わっているので、それは心配になるでしょう。


しかし、テンさんはその戸惑いを真正面から切り捨てるように「大丈夫だ!」と強く頷きます。


「アロエさんのおかげで今回の依頼を終える間ならば恐怖心を抑えて勇気が湧き上がる魔法をかけてもらったんだ。

今なら、前よりもいい働きをすることを誓おう」


テンさんのその言葉を聞くと3人はとても嬉しそうに笑い合います。


一度だけとは言え、二度と復活できないと思っていたパーティが組めるのだから当然でしょう。


でも、だからこそ告げなければいけない事は告げなければいけない。


テンさんに目配せをすると彼も頷いて話を切り出した。


「実は今回協力するにあたって皆んなにお願いしたい事があるんだ」


「え、なになに?テンになら何をお願いされてもいいよ」


「俺らで出来る事なら何でもやるさ」


「ええ、任せておいてください」


三人が肯定的に了承した事でテンさんは少し安堵して話を切り出しました。


「そうか……なら、この依頼が終わったら皆んなも冒険者を辞めて欲しい。

そして、出来るならこの宿屋で働いて欲しいんだ」


「え?」


「おいおい、いきなりどういう事だよ」


「………」


ルインさんは言葉の意味が理解できず、ザトゥさんは咄嗟に拒否反応を起こします。


そして、ロイスさんは思うところがあるのか、黙って考え込んでいますね。


「そこからは私が説明しましょう。

昨日一日付き合った結果、テンさんの欠けた天衣無縫の皆さんの存在は、この街の冒険者ギルドに悪い影響を与えているんですよ」


「な、そんなことが……」


ザトゥさんが思わずと言った形で立ち上がりますが、テンさんはその前に立って彼の両肩を掴みました。


「悪いが最後まで聞いてくれ。

それで納得出来なきゃこの話は流してくれていい」


テンさんがそう言いながら掴んだ肩に力を入れると、ザトゥさんは納得はいかないながらも大人しく席に戻りました。


「テンさん、ありがとうございます。

では、続けて話していきたいと思います」

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