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冴えない底辺アラフォーの俺は、お隣さんの母娘に愛される  作者: イズミント


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第74話 幕間⑧~二人の後輩女子・その4~

今回は幕間で、後輩女子サイドのお話です。

そして、諸事情により短いです。

「今日は先輩の執筆したWEB小説の書籍版が発売するんだけど、友梨佳ちゃんは入手した?」


『まだだよ……。 三軒目の本屋さんも売り切れだって……』


 今日は宇佐美先輩が執筆したWEB小説の書籍版が発売される日。

 私こと川崎 唯の友人の桧山 友梨佳ちゃんもその本を買うと意気込んでたので、通話で確認を取っている。

 彼女は今日は、会社はお休みなので、終日書店に駆け回れるみたいだが、案の定収穫がないようだ。

 三軒の本屋を回っているが、どこも売り切れらしいとか。


(先輩のラノベ、人気だなぁ)


 とはいえ、今の時代は一週間の間の売れ行きで続刊か打ち切りなのかが決まるらしく、それなのに書店で売り出される数も少なめになってるとか。

 時代が進むにつれて、売り上げも印税も厳しいみたいだ。

 しかし、一週間勝負って……、過酷すぎやしませんかね?

 そんな過酷な環境の中で、先輩のラノベは好調のようだ。


『そういう唯ちゃんは、先輩の書いたラノベを買ったの?』


「もちろん。 私の彼氏の分もね。 近くの本屋で丁度残り2冊だったよ」


『ぬわーーーーーっ!!』


「どこの有名RPGの主人公の父親よろしくな絶叫、みっともないよ」


 通話越しから伝わる友梨佳ちゃんの絶叫。

 何故か、有名なRPGの主人公の父親の死に間際の絶叫になっているのが理解できないけど。

 まぁ、『ぎょえー』よりはマジだけど。

 私が現在管理している先輩と紗友里さん母娘が入居しているこのマンションの近くにある本屋さんは、小さめの規模なので入荷するラノベの数も限られている。

 なので、確保できたのも奇跡なんだけどね。


「次はどこの本屋に向かうの?」


『先輩がかつて行ってたもう一つのコンビニの近くにある大型の書店だよ。 電車賃が掛かるけど、目的のラノベは何としても手に入れるんだから!』


「あ、あー……、あそこかー。 ここからだと電車で行かないとダメなんだっけ」


『そうそう! 何としても売り上げに貢献はしないと! 電子書籍では見られない限定のお話もあるから!!』


「あはは……」


 友梨佳ちゃんの気合の入った声が、通話越しに響く。

 確かに電子書籍では見られない限定の話もあるようなので、どうしても紙の書籍を買いたいのだろう。

 ゲームも同じ。

 ダウンロード版にはない限定のパッケージやグッズが入ったものが店頭で売られているから、店に行ってそれを買う人もいるだろう。

 今回の先輩が執筆したWEB小説の書籍版もそんな感じだ。


「とにかく友梨佳ちゃんは今日は休みだよね。 何とか手に入れられるように頑張って」


『もち! あ、電車が来たのでここで失礼するね!』


 そう言って、友梨佳ちゃんは通話を切った。

 私はため息をつきながら、スマホを置く。


「さて、私も彼氏と一緒にこのラノベを読まないとね。 聡君も欲しがってたし」


 スマホを置いた私は、二冊のラノベを持って彼氏である聡君の元へ行く。

 そして、再度友梨佳ちゃんからの着信が来るまで、じっくりと先輩の執筆したWEB小説の書籍版を読むのだった。


 なお、友梨佳ちゃんがそのラノベを手に出来たのは、あれからさらに何軒か回った末のショッピングセンター内の書店だったという。

 まぁ、あのAK出版から出たラノベだし、先輩の小説はWEB小説の時代から人気だったしねぇ。


 

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