第72話 紗友里さん母娘の誕生日 ④
今回も短めです。
「これは……、プリンターですか!?」
「ええ。 一応、春日井君一家にも相談して決めた品です」
包装を剥がし、その中身を見て紗友里さんが驚く。
まさか、プリンターをプレゼントされるとは思わなかったのだろう。
「嬉しいです。 丁度、プリンターが今朝に故障して買い替えようかと思ってたんです」
(今朝に故障してたのか……)
どうも今朝には、古いプリンターが故障していたようで、買い替えないとと思ってたらしい。
誕生日パーティーが終わった翌日に買いに行こうと考えていたのだが、俺からのプレゼントでその手間は省かれた。
「あと、紗友里さんにこれを……」
「あら、こっちは……。 ペンダントですね。 可愛いです」
「冬さんからも貰ったのとは別枠ですが……」
「それでも嬉しいですよ。 プリンター共々、ありがとうございます」
何はともあれ、紗友里さんの嬉しそうな笑顔を見れただけでもよしとしよう。
さて、次は奈々ちゃんと佐奈ちゃんだな。
「奈々ちゃんと佐奈ちゃんにもプレゼントを渡すよ」
「ななとさなにもー?」
「うん。 これだよ」
「「わー♪」」
奈々ちゃんと佐奈ちゃんへの誕生日プレゼントは、ぬいぐるみと新たなお絵かきボードと積み木だ。
この双子は、滅多に喧嘩はしないので、ぬいぐるみについてはリボンで判別するようにしている。
「「うさパパー、あけてー!」」
「よーし、開けるからねー」
「ふふ、二人とも楽しみでしょうがないようね」
さて、楽しみなのか奈々ちゃん達が開けて欲しいとせがんできたのだ。
当然、それに応えるように包装を剥がしていく。
「わー、くまさんのぬいぐるみだー♪」
「かわいいー♪ ぎゅってしていいー?」
「ああ、いいよ」
奈々ちゃん達よりはやや小さめの、それでも普段よりは大きめのくまのぬいぐるみを早速抱きしめる。
ぬいぐるみだけでもここまで喜んでくれるとは、プレゼントした甲斐があったな。
「えへへー、もふもふだー」
「きもちいー」
「さて、二人にはこれもプレゼントするよー」
「あー、おえかきボードとつみきだー」
「やったー♪」
ぬいぐるみに抱きついている二人に、次は積み木とお絵かきボードを差し出す。
新たな玩具を貰った奈々ちゃんと佐奈ちゃんは、さらに嬉しそうにしている。
この天使の笑顔は、紗友里さんに似てるよなぁ。
「「うさパパ、ありがとー♪」」
「よかったわね、奈々、佐奈。 うさパパからプレゼント貰えて」
「「うんっ♪」」
紗友里さんも娘が素敵な誕生日プレゼントを貰えた事で、自分のように嬉しそうだ。
やっぱり、前の夫の反動なんだろう。
「それじゃあ、次は私達ね」
この後、達也と朱里からのプレゼントと川崎からのプレゼントが渡された。
何だかんだで、実用性のある品物を貰い、紗友里さん母娘は嬉しそうだった。
そして、少しの雑談と触れ合いを経て、今日の誕生日パーティーは無事に終わることができたようだ。
なお、俺はこの後紗友里さんと奈々ちゃんと佐奈ちゃんとで一緒に寝たのだ。
クリスマスイブ以降、四人で一緒に寝る機会が多くなったのも、大きいかな?
まだ、奈々ちゃんと佐奈ちゃんは甘えたい歳ごろなんだし。
そう考えながら、俺は奈々ちゃんと佐奈ちゃんの寝顔を見ながら眠りについた。
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