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冴えない底辺アラフォーの俺は、お隣さんの母娘に愛される  作者: イズミント


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第7話 高岡さん母娘とお絵かき

「ごちそうさまでした。 美味しかったです」


「ふふ、よかったです。 宇佐美さんのお口にあったようで」


「ママのおりょうりはおいしいんだよー」


「そうだよー」


「ああ、そうだね。 お母さんの料理はおいしかったよ」


 高岡さんが、俺のWEB小説のタイトルを自分のスマホでアクセスしている間に彼女が持ってきた手料理を食べた。

 昨日もそうだけど、やっぱり美味しかったな。

 奈々ちゃん達の頭を撫でながら、そんな事を思ってた。


「それじゃあ、奈々ちゃんと佐奈ちゃん。 何して遊ぶ?」


「「おえかきしよー」」


 お絵かきか……。

 俺の画力はあまり良くはないんだよなぁ。

 二人の幼い子お願いを無下にはできないけど。


「おじさんは絵が上手くないけど……」


「「それでもいいー」」


「じゃあ、ママも参加しようかしら」


「「やったー♪」」


 一応、優しく絵は上手くないって言ったけど、奈々ちゃん達はそれでもいいと言った。

 高岡さんも参戦して、今、俺の部屋にいるみんなでお絵かきをすることになった。



「そういえば、高岡さんは今日はイラストレーターの仕事はしないんですか?」


「娘を保育園で預かる平日にしか仕事をしない方針なんです。 兄も姉もそれを理解してくれてますし」


「ああ、奈々ちゃんと佐奈ちゃんのお世話をしないといけないから」


「ええ。 でも、可愛い娘なので」


 奈々ちゃん達とお絵かきをしながら、俺は高岡さんに今日の仕事について聞いてみた。

 パートの仕事や在宅のイラストレーターの仕事は、基本的に奈々ちゃん達を保育園で預かれる平日にしかしない方針のようだ。

 彼女の兄や姉も理解してくれているみたいだが、ふと思った。

 他の依頼先の会社はどうなってるのだろうかと。


「でも、他の会社からの依頼の場合は?」


「基本的に私からそう言っているので、それを理解しない会社の依頼は受けていないのです。 最近では1件だけ娘がいようとも放置して速攻で依頼を受けろと高圧な物言いの会社があったのですが、キッパリ断りました」


「そんな会社がやっぱりあるんですね」


「ええ、困った事に」


 やはりというか、高岡さんの事情など知ったこっちゃないと言うブラックな考えでノルマを課して依頼をするという会社もあったようだが、彼女はキッパリ断ったようだ。

 多分、こういう会社は最終的にギャラを支払わずに無償でやらせようとする気満々の感じだろうからな。


「それにしても……、高岡さんは本当に絵が上手いですね」


「私の絵の影響で、娘たちもお絵かきが好きになっちゃったのですよ」


「なるほど……」


 高岡さんのイラストレーターの影響で、奈々ちゃん達もお絵かきが好きになったのか。

 ちらっと見たけど、彼女の絵はまさに絵師として食っていけるような綺麗で可愛いイラストだった。

 ゲーム会社からの依頼も来るのも頷ける。


「うさおじちゃんのえもかわいいよー」


「かわいいねこちゃんだー」


「あら、宇佐美さんも可愛い猫を描かれてますね」


「これくらいしか描けないので。 人物だと特に出来が悪いので」


 高岡さんとそんな話をしていたら、突如、奈々ちゃんと佐奈ちゃんが俺の描いていた猫の絵を見て可愛いと言われた。

 といっても俺はこういうのしか上手く描けないのだ。

 何せ、美術は赤点回避の『3』判定だったからな。


「そういえば、奈々ちゃんと佐奈ちゃんは、お絵かき出来たのかな?」


「「できたよー」」


「あらら、二人とも上手ね」


「俺より上手いだと……!?」


 奈々ちゃんと佐奈ちゃんもお絵かきを終えたらしく、すぐにお披露目された。

 動物の絵なのだが、俺よりも上手に描けてるじゃないか……。


「うさおじちゃん、だいじょうぶー?」


「げんきだしてー」


 幼児にすら負けた感じがしてテーブルに顔を伏せてしまったが、奈々ちゃんたちが慰めてくれた。

 なんだかんだで、二人は優しいなぁ。


「宇佐美さんも可愛らしい絵を描けるんですから、自信を持ちましょう」


「はい……。 そうですね……」


 高岡さんからも慰められて、何とか持ち直した所で時間はお昼になろうとしていた。


(お昼か……。 一旦高岡さん母娘を送ってあげるか? 隣だけど)


 昼ご飯の準備もあるだろうし、高岡さんに一旦戻るか聞いてみようと考えた。



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