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冴えない底辺アラフォーの俺は、お隣さんの母娘に愛される  作者: イズミント


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第54話 かつて働いたコンビニにて

「よぉ、京也。 新たな職場は慣れたか?」


「今は別の部門にて研修中ですよ。 あと一つの部門を研修してから正式に決めるみたいで」


「へぇ、複数の部門を抱えてるのか。 すごいなぁ」


 現在、エンタメ部門に研修中の時に、しばらくぶりに訪れたかつてのコンビニであのオーナーと再会した。

 挨拶を交わした所で、彼の性格は相変わらずで安心したのは内緒な。


「ここも相変わらず昼は賑わってますね」


「その分、ここは夜中はそこそこ暇にはなるからな。 ただ、ここ最近は近所のホテルに泊まってる旅行客が来るから、二人体制にしてるな」


「ワンオペじゃなくなったんですね」


「まぁな。 作業が深夜に集中しちまうからな。 そうなると一人じゃ回せないんだよ」


「ああ、成程……」


 ここも昼が賑わっているのは相変わらずだが、最近になって夜勤の時間帯もホテルに泊まってる旅行客が来るようになったらしく、作業が深夜に集中する事も踏まえて最低二人体制になっているようだ。

 俺の時はそこまで客がいなかったから、基本ワンオペだったけどなぁ。

 流れが急に変わったんだなぁ。


「そういえば、ここには何を買いに来たんだ?」


「今週に発売された新作のおむすびですよ。 CMでもやってたので買って食べてみようと」


「ああ、丁度入ったばかりだから、遠慮なく買っていけ。 昨日なんて旅行客にがっつり買われたからな。 近所の人ががっかりしてたよ」


「でしょうねぇ」


 今日はCMで見た新作のおむすびを買うために来たのだ。

 お米と鮭の量が多めの限定のおむすびだ。

 普通の紅鮭おむすびよりも値が張るが、かなり大きめなので食べ応えがあるようだ。

 

(一応、紗友里さんへの試食分も買っておこうか)


 一応、数個は買っておくが、流石に奈々ちゃんと佐奈ちゃんが食べれるのかは不安はある。

 なので、紗友里さんへ試食として一つくらいはと思って買っておくことにした。

 実を言うと、紗友里さんもこのおむすびを食べてみたいと言っていたのだ。

 だから、こうして気兼ねなく買えるのだ。


「ありがとうございましたー」


「また来いよ、京也。 次はホワイトデーだろうし」


「あはは、またその時に」


 会計を済ませ、オーナーに挨拶を済ませてから帰宅する。

 マンションに戻ると、紗友里さんも丁度保育園から娘二人を連れて帰って来たばかりだった。


「あ、京也さん。 今日もお疲れ様でした」


「紗友里さんもお疲れさまです」


「うさパパ、おつかれさまー」


「おつかれさまー」


「労いありがとうな、佐奈ちゃんに奈々ちゃん」


「「えへへー♪」」


 紗友里さんに挨拶をしている所で、奈々ちゃんと佐奈ちゃんも足にしがみつきながら労いの挨拶をしていた。

 何だかんだで、幼い子からも労ってくれるので、嬉しさのあまりに二人の頭を撫でた。

 その二人も嬉しそうな笑顔で俺を見ていた。


「あ、そのおむすび、例のコンビニのですか? CMでやってた」


「ええ。 かつて働いていたコンビニで売ってたので買っておきました。 昨日は旅行客に根こそぎ買われたようなので、多めに入れてたみたいで」


「あらら……。 でも、無事に手に入ってよかったですよ」


「紗友里さんも食べます? 余分に買っておきましたので」


「あら、ありがとうございます。 一度食べてみたかったのですよ。 ご飯も具の鮭も多いおにぎりなので」


「じゃあ、一旦着替えてからそちらに行きますよ」


「ええ、お待ちしてます。 今日の夕飯の一部はそのおむすびで」


 一旦、紗友里さんと別れて、304号室で着替えと洗顔を済ませる。

 そして、例のおむすびを持って305号室に訪れた。


 紗友里さんだけでなく、奈々ちゃんと佐奈ちゃんも少量だが美味しそうに食べていたのを見てほっこりしたのは、ここだけの話としておこう。



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