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冴えない底辺アラフォーの俺は、お隣さんの母娘に愛される  作者: イズミント


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第53話 誕生日から数日後

 俺の誕生日が過ぎて、数日後。

 俺は現在、エンタメ部門にお試しで研修している最中だった。

 桧山が言ってたように、こちらは主にVTuberメインで運営をしているようで、俺達がするのはVTuberの人達のサポートだったり機材の確認だったりなど多岐にわたる。

 その中でVTuberの中の人のコンプラのチェックなどは欠かさないらしい。

 他社で何度か炎上していたVTuberがいたらしく、個人事業扱いでも事務所に所属している者としてのルールを徹底させておかないとというのが達也の考えらしい。


 しかし、IT関連の部門と違って精神的に疲れるな、これは……。


「先輩、お疲れ様です」


「ああ、悪いな桧山」


 仕事が終わり、会社を出る最中に桧山が缶コーヒーを奢ってくれた。

 休憩室で缶コーヒーを飲みながら、桧山と話をしていると、正幸が勤務しているあの会社の話題に入っていた。


「ほぉ、あの社長の息子は本当に建築業へと転職させられたか」


「その上で一切の関係を断つと宣言したそうですよ。 達也社長もそれを見届けてましたし。 ちなみに、財閥側は建築業の社長だけでなく、財閥のガードマンも来ていたようですよ。 向こうの社長の息子を連れて行くために」


「達也が見ていたのなら信頼は出来るだろうな。 これで何とかあの会社も立ち直れるといいんだが」


「社長が取引を再開すると宣言しましたので、きっと大丈夫でしょう。 小谷先輩もこれでいい方向に向かうといいんですが」


「そうだなぁ……」


 どうやら達也が、正幸が勤務している会社の社長の息子が、建築業の社長とある財閥のガードマンに連れ去られるのを見届け、さらに社長自身が息子との関係を断つと宣告したのも見届けた。

 それによって、達也はその会社との取引を再開すると告げたようだ。

 一時期傾いたあの会社の業績もこれで持ち直すといいんだが……。


「ちなみにそのガードマン、どこかのクローン〇クザみたいな面してたか?」


「あー、してましたね。 『ザッケンナコラー!』とか言ってそうな容姿でした」


(となると、あそこか……。 小梅崎の当主と結婚したと聞いたが、彼も中学生の時以来会ってないしなぁ。 メールでのやり取りは高校2年になってからだったけど。 あれも正幸のおかげで連絡がとれたんだったな)


 一応、そのガードマンの容姿を桧山に確認してもらった所、予想通りの答えが返って来たので、自分が知るあの財閥を思い出した。

 そして、その財閥の女当主と結婚した『彼』の事も。

 多分だが、その財閥と正幸が勤める会社の社長とは、友人関係を維持していたに違いない……、そう考えていた。


「さて、そろそろ帰るか。 コーヒーありがとうな」


「いえいえ、先輩も頑張って下さいね」


 幸い明日はリモートでのやり取りだ。

 帰宅したら紗友里さん母娘との交流もしておかないといけないし、書籍化の加筆や添削もやらないといけないな。

 せっかく紗友里さんにスペックの高いノートパソコンをプレゼントしてくれたんだし、しっかり使っておきたい。


 そう思いながら、桧山と別れて帰宅した。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「あ、先輩。 お疲れ様です」


「川崎もお疲れ様。 マンション周りも綺麗になったよな」


「父方の親族が手伝いに来てくれたおかげですよ」


 マンションに戻ってくると川崎が作業をしていた。

 ふと周りを見ていると、雑草だらけだった周りが綺麗になっていた。

 ここまでの間に川崎の父親の方の親族が手伝いに来てくれていたようで、かなり捗ったみたいだ。


「そういえば、小谷先輩が働いている会社、どうなりました?」


「桧山が言うには、達也社長がある財閥が運営している建築業の社長と財閥のガードマンに、息子を連れ去っていくのを見届けたようだぞ」


「じゃあ、取引も?」


「再開するそうだ。 まぁ、あの息子が一時期傾かせたようなものだからな」


 一応、川崎にもその話はしておいた。

 彼女も正幸の事も信頼していたしな。

 心配だったのだろう。


「紗友里さんと奈々ちゃん達は帰ってきてるのか?」


「ええ、保育園の出迎えを終えて今、マンションに戻って来たばかりですよ」


「そうか。 俺も自分の部屋に戻って着替えてから触れ合うよ」


「頑張ってくださいね。 奈々ちゃんと佐奈ちゃん、先輩と遊ぶのを楽しみにしてるみたいですし」


「ははは、頑張って来るさ」


 紗友里さん母娘の事も川崎に聞いてから、俺は304号室に向かって着替える。

 奈々ちゃんと佐奈ちゃんは、俺と遊ぶのを楽しみにしてるみたいだし、応えてあげないとな。


 準備を終えて、俺は305号室に向かうのだった。



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