表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冴えない底辺アラフォーの俺は、お隣さんの母娘に愛される  作者: イズミント


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/87

第48話 2月14日 ②

時間の都合とストレスで今回は短めです。

「さて、ケーキを切りますね」


 43本のろうそくの火を消した事で、ようやくチョコレートケーキを食べられる。

 紗友里さんが、ナイフで綺麗に切っていく。

 それを俺や奈々ちゃん達に分け与えられる。

 俺の分は他よりも大きいのだが、これは俺の誕生日だからだろう。


「さて、まずはケーキをいただきましょうか」


「ええ、いただきます」


「「いただきますー」」


 そして、四人でいただきますの挨拶をしてから、チョコレートケーキを食べる。

 うん、このチョコレートケーキはすごく美味しいな。

 どこで買ったんだろうか?


「奈々ちゃん、佐奈ちゃん、このケーキ美味しいね」


「うん、おいしいね」


「それにうさパパといっしょだから、さらにおいしいよ」


 俺の両隣に座ってケーキを食べている奈々ちゃんと佐奈ちゃんは笑顔でそう言った。

 俺と一緒に食べるケーキは美味しいと。


 それだけ紗友里さんの前の夫……、二人の父親はこうした事すらしなかったのだろう。

 下手したら……。


 いや、それよりも紗友里さんにこのケーキの事について聞こうか。


「そういえばこのケーキ、どこで買った奴です?」


「クリスマスイブに京也さんがペンタブを買ってくれたショッピングセンターにある『パンナコッタ』というケーキ屋さんで買いました。 あそこはケーキやシュークリームなどが美味しいので」


「ああ、あの全国展開の……」


 紗友里さんから聞いた話で納得がいった。

 あの有名なケーキ屋さんが、クリスマスイブの時に紗友里さんと奈々ちゃん達へのプレゼントを買いに行ったあのショッピングセンターにもあったとは。

 俺としたことが、盲点だったな……。

 

「うさパパー」


「ん? どうしたのかな?」


 そんな事を考えていたら奈々ちゃんに声を掛けられた。

 奈々ちゃんの方に振り向くと、フォークに刺されたケーキの一切れを俺の方に差し出してきた。


「はい、あーん」


 幼い子からの可愛い行動に思わず応える。


「ありがとうね、奈々ちゃん」


「えへへ、どういたしましてー♪」


「うさパパー、さなからもー」


「よしきた」


 奈々ちゃんに食べさせてもらったケーキを食べた後で、奈々ちゃんの頭を撫でる。

 そして、佐奈ちゃんからも同じ行動をしてきたので、それもきちんと対応する。

 その後で、奈々ちゃんと佐奈ちゃんに順番でケーキを俺から食べさせてあげた。

 まるで、雛鳥みたいに可愛らしく、笑顔でケーキを頬張る様子に癒される。


 その後で口の周りに付いたチョコレートを拭き取ったりしたら、より幼い娘に好かれるようになった。

 笑顔での『ありがとー♪』は、マジでクリティカルだったよ。


「京也さんったら、娘をしっかり可愛がってくれてますね」


「はは、この子達からの頼みは断れませんので」


 それを微笑ましく見ていた紗友里さん。

 なんだかんだで、奈々ちゃん達の笑顔の様子が嬉しいのだろうな。

 それだけ前の夫が、三人をぞんざいな扱いをしたのだろうが……。

 いくら倒産による失職が原因だとしても、転職のための行動は起こせたはずだしな。


「あ、そうそう。 後で私からの誕生日プレゼントもありますので、楽しみにしてくださいね」


「俺へのですか?」


「はい。 この後、管理人さんやそのお知り合い、そして兄や姉が来ますが、その後で」


「分かりました。 楽しみにしてます」


 紗友里さんは、俺への誕生日プレゼントを用意しているようだ。

 ただ、川崎や桧山、達也と朱里が来るため、その後になるので、楽しみにしておこう。


 そう考えていたら、インターホンが鳴った。

 誰かが来たみたいだが、誰だろうな?


よろしければ、広告の下の評価(【☆☆☆☆☆】のところ)に星を付けるか、ブックマークをお願いします。


作者のモチベーションの維持に繋がります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ