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冴えない底辺アラフォーの俺は、お隣さんの母娘に愛される  作者: イズミント


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第39話 初仕事が終わって

「ふー、ようやく戻って来た……。 桧山がいなかったらどうなってたか……」


 達也の会社での初日の仕事が終わり、ようやく自分の住むマンションに帰って来た。

 今日は桧山がいる部門での研修だったが、やっぱりブランクが響いてる気がするな。

 ちなみに桧山が働いている部門は、IT関連の部門で前の会社と比べたらかなりやりやすかったけどな。


「いくつかの部門を回って適切な部門に回す……か。 確かに隠れた適正もあるからな」


 前の会社ではそんな事はしなかったが、達也の会社はかつて言ってた通りにいくつかの部門を研修し、そこから適応できる部門で正式に働くと言う流れだ。

 研修中でも初任給は手取りで30万と高めだ。

 つまり、社会保険などの控除額がなければ約35万~40万となるようだ。

 さらに俺は、そこから別途で交通費が支給される。

 そう言えば、前の会社は【TT商事】に買収されてからは交通費も支給されなかったんだよなぁ。


「あ、先輩」


「おお、川崎」


 マンションに戻ると入り口で、大家の川崎が声を掛けて来た。

 今日が俺の新たな会社への初出勤だったから、気になったのだろうか。


「新しい会社での初出勤、お疲れ様です」


「ああ、向こうに桧山がいたおかげで何とかなったな」


「友梨佳ちゃん、どうでしたか?」


「あいつはいつも通りだったぞ。 というか、お前は桧山が高岡商事に転職したのは知ってたのか?」


「友梨佳ちゃんと話をしている時に初めて知りました。 今までは転職先で頑張ってるとだけ言ってたので」


「なるほどな」


 桧山が達也の会社に転職していたのは、川崎でも今まで知らなかったみたいだ。

 最近俺の近況を話していた所で、転職先の話が出て、それで初めて知ったそうだ。


「とにかくお疲れ様です。 紗友里さんも奈々ちゃん達を保育園から出迎えが終わった後なので、すぐ会えますよ」


 紗友里さんの方も、奈々ちゃんと佐奈ちゃんのお出迎えが終わって、戻って来たところのようだ。

 疲れてるだろうし、すぐに行くわけにはいかんだろうな。

 俺自身も着替えたり、WEB小説の更新しないとな。


「そうか。 じゃあ、一旦自分の契約している部屋に入って着替えてからにするさ」


「はい。 改めておお疲れ様です」


 そう言って、俺は川崎と別れて自分の部屋として入居している304号室へ入る。

 そして、お茶を飲んだり着替えたり、WEB小説の更新をしてから、紗友里さん母娘が入居している305号室へ足を運ぶ。


「あ、京也さん。 新しい職場での初仕事、お疲れ様でした」


「ええ、何とかやれましたよ」


「やっぱり、ブランクはあります?」


「そうですね。 かれこれ2年はコンビニ夜勤だったので」


 305号室に着くと、俺が来るのが分かったのか、インターホンを鳴らす前に紗友里さんがドアを開けて出迎えてくれた。

 笑顔で出迎えてくれるこの優しさは、長い事お目にかかれなかったんだよな。


「「うさパパー♪」」


「おおっ、奈々ちゃんと佐奈ちゃん、ただいま」


「おしごと、おつかれさまー」


「よくがんばりまちたー」


「二人とも、労いありがとうな」


「「えへへー♪」」


 そして、奈々ちゃんと佐奈ちゃんも俺がいるのを見た途端にとてとてと駆け寄っては俺に抱きついて来た。

 可愛らしい笑顔で労ってくれる二人の幼女にも癒されていく。

 二人の頭を撫でながら、そんな事を考える。


「ささ、上がってください。 お夕飯も作っておきましたので」


「いつもありがとうございます。 自分の分の食事まで用意してくれて」


「ふふ、お仕事も頑張ってるし、何より奈々と佐奈の面倒を見てくれているので。 これくらいは」


「では、お言葉に甘えて。 奈々ちゃんと佐奈ちゃんも食べようか」


「「うんっ、たべるー♪」」


 奈々ちゃんと佐奈ちゃんが嬉しそうに俺の手を繋ぎながら、部屋に向かう。

 紗友里さんの優しさと、奈々ちゃんと佐奈ちゃんの癒しのおかげで新たな会社でも頑張っていけそうだ。


 俺は心の中でそう考えていたのだった。



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