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冴えない底辺アラフォーの俺は、お隣さんの母娘に愛される  作者: イズミント


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第32話 年明け後の日常

「ふぁー……。 今日も疲れたな……」


 正月三が日が終わり、いつもの日常へと戻りつつある一月の半ば。

 と言っても俺は元旦のみ休みが貰えたが、2日と3日は夜勤だったから、実感は湧かない。

 正月の象徴の一つでもある、箱根駅伝も見れなかったしな……。


「さて、帰るか……。 もうすぐコンビニバイト生活も終わるとはいえ、新たな職場でやっていけるかは不安だし」


 そう。

 2月からは、達也の会社に転職するのだが、長い事夜勤で働いていたことによる昼夜逆転の体質が戻るのか。

 そして、ブランクありの業種になった場合にやっていけるかどうか。

 そこら辺りが不安要素になる。

 それでも今は、一日を大事にしないといけない。


「しかし、紗友里さんに自分の小説の絵師を担当することになるとはなぁ」


 タイミングとしては2月以降に書籍化のプランを打ち立てるが、担当編集と朱里がまず紗友里さんに決定した事を彼女にも話してOKを貰っていたとはね。

 確かに彼女が描いたヒロインの絵は、自分のイメージ通りの絵だったし、断る理由はないかなと考えてこっちもOKしたんだけどな。


「あ、先輩。 お疲れ様です」


「ああ、川崎も聡君も朝からお疲れ様。 母親は?」


「相変わらず部屋の中で書類と格闘したり、家賃管理で忙しいですよ。 私や聡君もこの後手伝いますが、どうも最近になって家賃を滞納する住民が出て来たみたいで……」


「ああ、それは大変だな……。 確かここは保証会社を使っての入居も出来たんだったか?」


「そうですね。 各不動産屋での保証会社になりますがね……。 それでも滞納は問題なんですよ」


 マンションに戻ると川崎とその彼氏の聡君との挨拶も日常化してきた。

 彼女の母親は家賃管理とかで忙しいそうだ。

 俺や紗友里さんはちゃんと払っているが、滞納している住民もいるようだ。

 大家はそれも管理しないといけないのが、辛いところだな。

 

「じゃあ、俺は自分の部屋に戻るからな」


「はい。 紗友里さんとも仲良くねー」


 今日は休みなので川崎と聡君の挨拶もそこそこに、まずは自分の部屋である304号室に向かう。

 顔を洗い、歯を磨いて、服を着替えてから305号室に向かう。


「あ、おはようございます京也さん、お疲れ様です」


「紗友里さん、おはようございます」


 インターホンを鳴らして少し待つと、紗友里さんが出迎えてくれた。

 お互い挨拶を交わしてから、お邪魔させてもらう。


「「うさパパー♪」」


「おおっと」


 玄関に上がると、奈々ちゃんと佐奈ちゃんが嬉しそうに出迎えてくれた。

 抱きつく二人を俺は優しく受け止める。


「おはよう、奈々ちゃんに佐奈ちゃん。 今日も元気だね」


「「うん、げんきー♪」」


 やはり天使の笑顔が良く似合う可愛い三歳児だなぁ。

 疲れが癒されるよ……。


「それじゃあ、朝ご飯を作りますから、待っててくださいね」


「はい。 じゃあ、その間絵本でも読もうか?」


「「はーい♪」」


 紗友里さんが朝ご飯を作っている間に、俺は奈々ちゃんと佐奈ちゃんの面倒を見る。

 そういえば、今日は仕事は休みなんだろうか、紗友里さんは。

 そう考えながら、二人の幼女と一緒に絵本を見る。


「お待たせしました。 朝ご飯できましたよー」


「お、出来たみたいだな。 じゃあ、ご飯を食べようか」


「「ごはんー♪」」


 絵本を読んでいる間に朝ご飯が出来たと紗友里さんが言ってきたので、俺は奈々ちゃん達と一緒に食卓へと向かう。

 今日の朝ごはんも四人で食べているので、かなり美味しかった。

 今までのカップラーメン生活をしていたのが嘘のように……。


「ごちそうさまでした」


「「ごちそうさまでしたー!」」


「ふふ、三人とも仲がいいわね。 じゃあ、食器を洗いますね」


「そういえば、紗友里さんは今日は仕事休みなのですか?」


「ええ。 パートもシフトに入れてませんし、イラストレーターの仕事も一息入れる必要があるので」


「座りっぱなしも疲れますしね」


「そうなんですよ」


 紗友里さんは今日はイラストレーターの仕事も休んで、パートも入っていないようだ。

 確かにイラストレーターの仕事は、座りっぱなしだって聞いてるので、それもそれで腰などに負担がかかるだろうな。

 そんな話をしながら、紗友里さんが食器を持っていき、食器を洗いだしたのだ。


「この後、少し散歩しましょうか」


「そうですね。 奈々ちゃん達も一緒に?」


「はい、一緒にですね」


「よし、じゃあお母さんが食器を洗い終えたらお散歩に行くからね?」


「おさんぽー!」


「うさパパもいっしょにー?」


「そうだよ」


「「やったー♪」」


 この後、紗友里さんが食器を洗い終えたら少し散歩するようだ。

 奈々ちゃんや佐奈ちゃんも一緒に散歩するのだ。

 そこで俺も一緒に行くと二人に告げると嬉しそうに俺に抱きつく奈々ちゃんと佐奈ちゃん。


 これだけ好かれるのは素直に嬉しいよなぁ。

 そう思いながら、食器を洗い終えるまで絵本の続きを一緒に読んだのだった。



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