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冴えない底辺アラフォーの俺は、お隣さんの母娘に愛される  作者: イズミント


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第26話 クリスマスイブの夜②

「さて、そろそろプレゼントも渡さないとな」


「さっき持ってきたものですね」


「ええ、この日の為に貯めたお金を使って用意しました。 もちろん、奈々ちゃんと佐奈ちゃんにも」


「ななとさなにもー?」


「わー、たのしみー♪」


 ケーキやチキンでお腹を満たし、テレビなどを見ながら雑談をした後で、俺はそろそろと思い、プレゼントを用意した。

 別の部屋に置かせてもらったので、すぐに取りにいけるしな。

 奈々ちゃんと佐奈ちゃんは、楽しみにしているみたいだし、まずは二人へのプレゼントといこうか。


「まずは、奈々ちゃんと佐奈ちゃんにだね。 はい、これらだよ」


「わー、なになにー?」


「ななとさなのぶんがふたつずつあるー」


「片方は……、ぬいぐるみっぽいですが?」


「何のぬいぐるみかは開けてのお楽しみですね。 じゃあ、二人とも開けるね」


「「あけてあけてー!」」


 奈々ちゃんと佐奈ちゃんへのプレゼントは、ぬいぐるみ用と他の物で二つずつだ。

 喧嘩しないようにぬいぐるみは同じやつを用意したが、どうだろうかな?

 そう思いながら、紗友里さんと一緒にプレゼントの包装を開けていく。


「わぁー! かわいいねこちゃんのぬいぐるみだー!」


「かわいいー! ななとさなのためにおなじねこちゃんを」


「気に入ってくれたかな?」


「「ありがとー♪」」


 奈々ちゃんと佐奈ちゃんは、ぬいぐるみをギュッと抱きながら嬉しそうにお礼を言う。

 紗友里さんも微笑ましそうに見ながら、別のプレゼントの方を開ける。


「あら、こちらは絵本とお絵かきボードですか?」


「ええ、奈々ちゃんと佐奈ちゃん向けのお絵かきボードです。 絵本はあえて別にしましたが、お絵かきボードは同じにしてます」


「「わー、すごーい♪」」


 もう一つのプレゼントの中身はお絵かきボードと絵本3冊だ。

 絵本はあえて別にしているのは、俺と一緒に読む場合に備えてだ。

 お絵かきボードの方については、ぬいぐるみと同様に喧嘩を避けるためにあえて同じにした。

 奈々ちゃん達は、お絵かきボードを抱えながら嬉しそうにはしゃいでいる。


「「うさおじちゃんありがとー。 ななたちにとってのサンタさんー」」


「あはは、どういたしまして」


「よかったわね、奈々。 そして佐奈も」


 そして、嬉しそうな笑顔でお礼を言う奈々ちゃんと佐奈ちゃんを見て、紗友里さんも感無量だった。

 前の夫はそれだけ子供も冷遇してきたのだろうか……。

 特に倒産して無職になってからは。


「さて、高岡さん。 あなたにはこれを……」


「これは……?」


 俺は紗友里さんに一つの包装した箱を渡した。

 彼女のメインの仕事に合わせるように買っておいたものだ。


「開けてみても?」


「ええ、構いません」


 俺に許可を貰った紗友里さんは、包装を剥がして箱を開ける。


「これは……、ペンタブレッド……しかも液タブですか?」


「ええ、イラストレーターとしての仕事にと思って」


「丁度、使ってたタブレッドの調子が悪くなってた所なので、良かったです。 でも高かったでしょう?」


「ええ、確か4万はしましたね。 今まで溜め込んでたお金をはたいて買いましたから」


「わざわざそこまで……、ありがとうございます」


 液タブの中でも比較的安い方を選んで買ったのだが、それでも4万と値が張った。

 それでも俺は紗友里さんの為にと思って前の会社のお金もはたいて買った。

 なので、喜んでくれて良かったよ。


「実は私からも宇佐美さんにクリスマスプレゼントを用意してるんですよ」


 液タブを大事に持ちながら、今度は紗友里さんから俺へのクリスマスプレゼントを用意しているという。

 まさか、俺にもプレゼントを渡される日が来るとは。


「はい。 こちらです」


「これは……、ネクタイですか?」


「ええ、兄の会社に転職されるようなので」


「ありがとうございます。 このネクタイ、大事に使います」


 紗友里さんから貰ったプレゼントはネクタイだ。

 達也の会社には年が明けての2月に入社するから、それに合わせるようにだろう。

 このネクタイ、大事に使っておかないとな。


 そんな感じで、初めて他人と過ごすクリスマスイブの夜は楽しく過ごすことが出来たのだ。

 さて、そろそろ寝る時間だな……。


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