表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冴えない底辺アラフォーの俺は、お隣さんの母娘に愛される  作者: イズミント


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/87

第12話 もう一人の後輩からの通話

 さて、高岡さんの手料理で腹が膨れたし、WEB小説を更新しておこうかなと思ってパソコンを開く。

 そこに高岡さんからのメールが届いた。


 実を言うと、日曜日の夕方にメールと電話番号を教えておいたのだ。

 俺が休みの日になったら奈々ちゃんと遊ぶためにメールとかでお知らせしたいからな。


「添付メール……って事は……」


 高岡さんのメールは添付メールだった。

 ひとまず開いてみると……。


『宇佐美さんのWEB小説に出てくるヒロインキャラのファンアートを描きました。 ご査収下さいませ』


 という文章と共に、ファンアートが届いたのだ。

 高岡さん、マジで仕事が早いな。


「しかも、イメージ通りのヒロインに仕立ててくれてる。 流石はイラストレーター……」


 設定項目も一番上に設定しているが、それを見て高岡さんがキッチリと描いてくれた。

 イメージ通りのヒロインキャラが目の前に現れたのだ。

 俺は声を出さないまま、ガッツポーズをしていた。


(ありがとうございます、高岡さん。 大事にしておきます)


 そう思いながら様々な場所でバックアップを取っておく。

 あ、このファンアート、SNSでアップしても大丈夫なのかな?

 後で高岡さんにメールで聞いてみるか。


 そう考えながら、俺はWEB小説を更新をした。

 いつも以上にテンションを上げながら……。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「ふぁ……。 予約投稿の分まで投稿できたし……そろそろ寝るかな」


 あれから大体4話分くらいは書いたと思う。

 結構筆が乗ってしまったので、深夜のテンションみたいな感じで更新したのだ。

 そして、昼ご飯の時間がやって来た。


 流石にパートに出かけている時間帯なので、メールを送ってから今日の夜勤に備えて寝る事にした。

 そんな時に着信音が鳴った。


「誰だ……って、桧山か」


 着信の相手は、もう一人の後輩の桧山 友梨佳だった。

 メールでさらなる返信が来たのだが、取り急ぎ通話もしようとしたのだろうか?

 とにかく出てみよう。


「もしもし」


『あ、先輩! ようやく連絡が取れましたよー!』


「大げさすぎるだろ。 メールでの返信しなかった事は詫びるけど。 仕事はどうしたんだよ」


『今日はお休みを貰えたんです。 それで先輩に通話しようと』


「休みか。 有給休暇は1ヶ月先じゃないのか?」


『今回は私がMVPだったらしく、その報酬みたいなものですね。 会社がさらに軌道に乗ったから』


「流石すぎるな」


 桧山は、元々キャリアウーマンな仕事人なので、少し教えれば活躍できるほどに飲み込みが早いのだ。

 それが転職先の会社でも活かされてるのだろうな。


「そういや、さっきのメールを見たが、あの後から酷いセクハラなどを受けたみたいだな。 見た瞬間、引いたぞ」


『そうでしょう!? 特にトイレ妨害は悲惨でしたよ! 女性社員がその度に助けてくれたから、漏らさずに済んだんですから。 唯ちゃんも同様でしたよ」


 川崎も桧山と同様にトイレ妨害もされてたのか。

 最早犯罪に等しいじゃないか、その行為は……。

 あいつら、俺を庇った桧山たちにそこまでしていたと言うのか……。


『それで先輩、唯ちゃんから聞きましたが、今はコンビニの夜勤バイトしてるって、本当ですか?』


「ああ、本当だ。 あいつらの言葉がフラッシュバックして転職活動が失敗したからな」


『やっぱりあいつらは許せませんね。 高卒だからって』


「あの会社、今は取引先が激減してるんだろ?」


『そうですよ。 小谷先輩や残った大卒の子が教えてくれましたから』


 改めて俺の現状を直接知った桧山は、声色で怒りに震えているのが分かる。

 ただ、あの会社は取引先が激減した事で経営が傾いているのも本当らしい。


『学歴主義の考えを無理やり浸透したいために、敵対的TOBまで仕掛けましたからね。 労基や警察へのもみ消しなどもお手の物でしょうね』


「買収されてたのか、いつの間にか」


『はい。 私も後で知った事なんですがね。 社長もあいつらの息の掛かったハリボテの社長だったって話だし、人事や権限は課長一家や部長一家が握っていて、実質あいつらが支配しているとかね』


 かつて、正幸からのメールでもそれを確認したが、こうして直接聞いてみると本当に最悪な奴らだなと思った。

 学歴主義を無理やり浸透したいが為に、敵対的TOBを仕掛けてでもという事なのだから。


「とりあえず、サンキューな。 そろそろ夜勤に備えて寝ないといけないから通話を切るぞ」


『はい。 先輩の声を聞けてよかったです。 おやすみなさい』


 桧山がそう言ったところで、通話を終えた。

 

(さて、眠るか……)


 あくびをしだした俺は、今日の夜勤に備えてひと眠りをするのだった。

 今夜も何とか頑張らないとな。



よろしければ、広告の下の評価(【☆☆☆☆☆】のところ)に星を付けるか、ブックマークをお願いします。


作者のモチベーションの維持に繋がります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ