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渋滞を避けるべく前に陣取った結果……-参加2回目の様子-

 初参加から1年。途中『血尿』や『便潜血』などの注意信号と向き合いながら仕事とトレーニングを両立させ迎えた2回目の大会。昨年の出来事を踏まえ対策を立てたのは次の2つ。1つは『フォームを崩さないこと』そしてもう1つが

『渋滞に巻き込まれない位置でスタートすること』

でありました。これは単純に前に陣取れば済む。

と言う事では勿論なく

『後ろの人に迷惑を掛けない』。

自分のスタート位置に居る人と同じないし速いペースで、少なくとも1.2キロ地点を通過することでありました。

 

 当日。昨年のタイムがありますので堂々と目標45分よりも前の位置に。しかも最初のカーブをスムーズに曲がることの出来るポイントにスターティンググリッドを構えた私。司会進行を務められます地元FM局のパーソナリティからの

『靴ひも縛りましたか?』

の注意を受け、自分の靴ひもを確認。万全の状態でその時を迎えるのでありました。


そしてスタート。


一歩踏み出し横の人と同じペースでスタートしたその時。

(……私の靴が『カッポンカッポン』脱げそうになるのでありました……。)

(こんなこと今までなったこと無いぞ……。)

と思いつつも、ここで停まるわけにはいけませんので、そのままの流れで進んで行き、1キロのポイントを迎えた時。私はその原因を知ることになるのでありました。


【1キロの通過タイムが3分40秒】


(……こんなペースで走ったことなんか一度も無い。)

と喜ぶと同時に

(……このペースで突っ込んで行ったら間違いなく途中で潰れる。)

の恐怖心に駆られることになるのでありました。


みんなのスタート直後のペースがひとしきり落ち着く1.2キロのカーブを曲がった辺りを見計らい周りの人たちに

『ここからペースを落とします。』

と告げながら普段のリズムに戻そうとする私。しかし目の前に広がるのは上り坂。

(……とにかく呼吸を整えよう。)

とラップタイムのことは忘れ、

(……まだレースは8キロ以上残っている。)

と言い聞かせ、坂を上り切ったところで


【待望の平たんな道】


練習の時は何も面白くないこの平たんな道なのでありますが、

(……こう言う時は有難い……。)

(……3キロ過ぎに落ち着くことが出来ました。)

と歩を進めて行った結果。折り返し地点5キロの通過タイムが


(……20分ジャスト……。)

(……5キロを走った時よりも速いような?)

(やはり力まず走ることって大事なんだな……。)

とこれから折り返しへと向かう選手を眺めながら戦闘力0で次の1キロを走った結果。

6キロ通過地点のタイムが25分。

(……貯金を使い果たしてしまったかも……。)

と気を取り直し。でもまだギアを変えるのはまだ早い。と我慢の1.2キロ走りますと見えて来ますのが


【海の向こうに見えるゴール地点】


これが見えると私は気持ちが楽になるのでありまして


『善し。ゴールだ!!』

と呟く私。

それを聞いて

『どこが!?』

と私のほうを振り返るたぶん先頭集団からこぼれたと思われるかたを抜き、タイムアップのポイントとなる下り坂へと挑む私。


ちょうどその辺りでしたか。去年の私同様。スタート直後の渋滞に巻き込まれたであろう気合の入った出で立ちの選手数人が追いついて来ましたのは……。でもそれまでに足を使ってしまった様子。


下りを利しペースアップし、残り1.2キロ。ここから踏ん張りどころの上り坂を迎える私の目に、昨年は無かった光景を目にするのでありました。それは


(車線が1車線のまま……。)


昨年は行きは1車線。帰りは2車線となる『スタートから』ないし『ゴールまで』の1.2キロなのでありましたが、


(5キロのスタート時間が10分後ろになりましたため……)


追い抜かれる心配が減る一方、


(5キロの選手が通る道を確保しなければならなくなりますので……)


内側1車線分を使っての近道を利用することが出来なくなるのでありました。道は上り基調。こんな光景を目にした私に勇気を与えたモノ。それが


【残り1キロの通過タイムが37分】


昨年よりも1分縮め9キロを通過したことを知った私。

(……これは勝負するしかないだろう。)

でも昨年の反省より

(……フォームは絶対に崩さない。)

と上り基調の道に挑む私。残り500m。ここからの500mは実際は平たんないし気持ち下り。更にペースを上げようとしたところで

(……呼吸がうまく出来なくなりました……。)


【タイムもあるけれども無事に帰ることのほうが大事】


と判断。呼吸を落ち着かせながらフィニッシュ。記録は限りなく41分に近い42分。と昨年のタイムを2分近く。残り1キロも1分近く縮めることが出来たのでありました。

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