もうひとつのIf歴史?
面白いかどうかを別とすると、様々なIFが太平洋戦争で考えることができる。このひとつが、日独伊にソ連を加えた4カ国同盟VS米英蘭仏といった連合国によるWWⅡである。
ソ連が味方である場合の太平洋戦線は、西からと北からモンゴルや中国へ侵攻するソ連軍と満州や香港や上海の沿岸地域から侵攻する日本軍という流れとなる。南方は、資源地域の確保とシンガポールおよびインドネシアの領有権戦争、太平洋領域での島嶼争奪戦となる。
元々、史実の日本が持っていた戦略構想のひとつは、日独伊ソの4ヶ国同盟で、米英蘭仏の連合国と戦うというものであった。つまりは、冷戦の東西構造として、日本とドイツ、イタリアが東側についた状態ということになる。日ソ中立条約や独ソ不可侵条約は、その流れから生まれたものである。
これが成立しているとすると、第二次世界大戦の構造はかなり変わってくる。ソビエトという後方支援を受けて、ドイツ、日本、イタリアが動くこととなる。
中国を北方から極東ロシア軍が侵攻、モンゴル方面やチベット方面での活動をおこなった場合、毛沢東にせよ蒋介石にせよ、活動にはかなりの制約がかかることとなる。また、ドイツにしても、黒海沿岸から後方の心配せずに南下ルートと、チェニジアから東への侵攻ルートを取ると、スエズ運河を含めたエジプトの制圧も可能性が高くなる。
結果としては、イギリスがかなり追い詰められることとなり、英国本土が陥落し、カナダへの亡命政権樹立といった流れも生まれてくる。
これも、第二次世界大戦のIfとなる。東西冷戦構造が、日独伊ソVS米英仏蘭という流れである。この条件で、東西どちらが勝つか?というIfの流れが生まれる。
南北アメリカ大陸を中心とした連合国と、欧州-ロシアから日本列島を中心とした同盟国による、東西冷静構造が発生した場合。地中海沿岸、インド洋沿岸、アジア太平洋領域での争奪戦となる。
こういう状況が1945年頃に生じると、原爆の射ち合いで、双方壊滅という流れまで生まれるかも知れない。
4カ国同盟が成立するかどうかは、ソ連の動向というかスターリンとヒトラーの仲介や調整をどうやるかが課題というところでしょう。WWⅡでソ連が同盟国側で参戦することは、連合国にとっては、非常に不利になります。
日独伊ソの同盟軍だと、ソ連はやりたい放題という感じになって、そのまま冷戦構造に突入する可能性まででてきます。
ただ、構想はともかくとして、話として面白いかどうかは別だろうなぁという感じになりますねぇ。