第八話「目覚めの後の悪夢」《4》
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「もちろん、俺は大丈夫だ」
ファイは即答した。
「俺は」を強調して言っている。
他の人は、助けなくても良いと言っているんだろう。
「僕も当然手伝いますよ」
レインはすぐに言う。
ファイはそれを聞いて顔が緩む。
正直安心していた。
「俺は……いいか?」
シュハードは疑問系だった。
クラウが来たせいで、シュハードのことは中途半端だったのだ。
ファイはしかし悩んでいなかった。
「シュハード……さん。昨日は悪かった。これからは仲間だ」
ファイは笑顔で右手を差し出した。
「ありがとう」
シュハードも笑顔で右手を差し出し、握手をした。
ファイはシュハードの戦いを自分で見た。
あの戦いは、ファイの為のものだ。
それでようやくその時に気付いのだ。
「俺達も、行くぞ」
リスターが強く言った。
シントスはそれを聞いて微笑んだ。
行くのは当然だ。
レクシィ城は、ロイシャラン王国の要だ。
すぐに取り戻さなければならないだろう。
「……」
「……」
イルドとラーチャは黙っている。
二人には、レクシィ城に行く理由も、シントスを助ける理由もない。
助けなくても誰も何も言わないだろう。
そもそも、シントス……そしてリスターも、敵なのだ。
助ける前に、逆に、リスター達は、仇なのだ。
が、断ることも出来なかった。
間者でも、敵でも、やっぱり親しみはある。
たとえそれが嘘でも、演技でも、イルドとラーチャは親しみを感じていた。
だから何も言えなかったのだ。
他の人も、フォロー出来ない。
言葉が見つからなかったのだ。
「私は……ロイシャラン王国を助けません!」
そう言ったのは以外にもラーチャだった。
内容は当然だ。
ただ、これはイルドが言うと思っていたのだ。
そのイルドは動かない。
ラーチャが言っても全く動かなかった。
「ただ」
ラーチャは静まった部屋で続けた。
「私を助けてくれた仲間……ファイさん達は助けたいです!」
一同はラーチャを見た。
全員ラーチャを見て驚いていた。
イルドを抜いて。
イルドはまるで、それを言うのを分かっていたようだった。
下を向いて動かない。
が、口元だけ動いた。
「ファイ……俺もラーチャさんと同じだ。俺はファイを助ける。それだけだ」
イルドは静かに言った。
「あぁ。危険だが、いいな?」
ファイは、嬉しそうに言った。
頷くことを分かって。




