表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/75

第八話「目覚めの後の悪夢」《3》

ファイは話し終えた。


夜起こったこと、シャラジューマを裏切ったこと、一通り話した。

シャラジューマを裏切ったのは隠したかったが、話したほうがこれから行動しやすいのだ。


イルド達は既に目覚めている。

少し混乱していたが、話すことで収まった。


「次は……私が話しますか?」


シントスが切り出す。


ファイはこれが聞きたかった。

ファイだけじゃない。

リスター達間者もだ。


「ファイさんと会った日……ファイさんと別れたのがいつか分からないっていうか記憶がないっていうか……すいません」


シントスは何故か誤る。

記憶が無いのはいつの間にか気絶してしまっただからだろう。

すぐ近くにいるシュハードによって。


「記憶があるのは……そう、丁度修羅場でした。シャラジューマが二人、何かを話していました。言い合っていたと言うほうが正しいかもしれません」


シャラジューマが二人。

シュハードがいなくなった後だろう。


「そして先に、背の低いほうの人が去りました。その後に、もう一人がそこを離れました。私は死んでいたと思われていたのか、視界に入っていない様子でした」


シントスはその次に小さい声で言った。


「それがある意味幸運でした」


その意味はまだファイ達には分からなかった。


「次の日……昨日ですね。事件……というか、異変がありました。みんなが……死んでいたんです」

「え!?」


リスター達が驚く。

その様子を見て慌てて訂正する。


「あ、いえ。生きてるんですけど……死んだようなもんです」


シントスは暗かった。

死んだようなもの。

それは次の言葉で意味が分かった。


「意思が無かったんです。まるで、操り人形のようでした」


意思が無い。

操られているよう。


それでシャラジューマ(ファイ達)は気付いた。

魔法だ。

サイクスの。


目的は分からないがそれは確実だろう。


「その日、これは危機だと思い、リスター君に連絡しました。今やれ、と」


シントスは言った。

何故この時に間者が動いたのかは明らかとなった。

この状況で攻められたらまずい。

そう思ったからだろう。


「そして夜、私は殺されかけました」


いきなり声が小さくなる。


「仲間が、私を狙ってきたんです。私は咄嗟にいくつかの物を持って、逃げました。どこまでも、どこまでも、そう、この街にまで」

「ちょっと良いか?」


そこでファイが一旦止めた。


「この街の住民は知らないのか?」

「……彼らも……今は城にいます」

「……」


ファイは黙る。

おそらくそれもサイクスの仕業だ。

しかしその目的がやはり分からなかった。


「続けますね。この街にまで来た私は、リスター君達と合流することを目指しました。そしたら、一軒、とても明るく、物音が唯一ある家を見つけました。……それがこの家です。中を見ると、見覚えのある人がいました。ファイさんと、目覚めた時にいたシャラジューマです。そこで私は考えました。何をすれば良いのか」


ファイはそこで考えた。

あの光景、第三者から見たら仲間割れに見えるだろう。

二人ともシャラジューマに見えるだろう。

だがシントスはファイを助けた。

それがファイには分からなかった。


「私はそこでファイさんが味方になってくれる、そう思いました。ま、これは私の直感ですけどね。それに、もう一人のほうは、明らかに味方をしてくれそうにも無かったですから」


シントスは最後にこう付け足した。


「そう言う訳なので、ファイさん、助けてください!!」


シントスは、深く頭を下げた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ