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【第2章完結】聖女様の騎士になったけど、おっぱいの防御が難しすぎる!  作者: 月城メロン
第1章 聖女様の騎士

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第2話 おっぱいの面積論

 あれから俺は無心に剣を振った。


 聖女様のおっぱいを守れなかった失態を二度と繰り返さぬために。


 あの日の絶望を二度と味わわないために。


 しかし、ひとつ問題があった。


 それはセレスティア様のおっぱいが脳裏から離れないことだ。


 剣を振るう。


 また剣を振るう。


 さらに剣を振るう。


 だが、どんなに剣を振っても、その柔らかさや圧倒的な存在感を忘れられない。


 あれ(おっぱい)は一体なんだったのだろう。


 丸い形。


 弾力。


 柔軟さ。


 なぜだ。


 なぜこうも俺の思考を乱す。


 いや、これはきっとセレスティア様のおっぱいを守れなかった罪悪感から来てるものだ。


 魔王すら一刀両断したこの俺が、奇しくもセレスティア様のおっぱいを受け止められなかったから、それを悔いてるのだろう。


 思考を変えよう。


 それはつまり、俺の聖女様への忠誠心の裏付けでもある。


 誇っていいぞ、レオン。


 お前の忠誠に一片の曇りなし。


 そろそろセレスティア様が起きる時間だ。


 ここで切り上げるとしよう。






「おはようございます、レオン様」


 セレスティア様の騎士として、寝てる時以外は常に傍に控えている。


 今日も例外ではない。


 セレスティア様の寝室の前でしばらく待つと、寝間着姿の聖女様が出てきた。


「おはようございます、セレスティア様。不肖このレオンは今日も身命を賭して貴方様をお守りいたします」


「ふふっ、頼もしいですね」


「この身に余る言葉、ありがたく頂戴いたします」


「ほんと、レオン様が騎士になってくれて良かったです」


 なんという心優しき方だろう。


 このおっぱいを守れなかった俺を責めもせず、あまつさえ褒めの言葉すら掛けてくれるなんて、まさに聖女。


 感動のかぎりだ。


「そろそろ朝ごはんにしましょう」


「かしこまりました」


 俺はセレスティア様を護衛して食堂に向かう。


 聖女ともなれば、こういう時も襲撃される恐れがあるのかもしれない。


 だから、万全を期すために、俺は【万能感知】を展開している。


 【万能感知】とは、俺のスキルのひとつだ。


 最低半径10メートル以内のものを全て察知するという索敵術。


 範囲内にいる対象の体格まで完璧に把握出来るのだ。


 だが、それにも問題があった。


 おっぱいだ。


 【万能感知】の中にいるセレスティア様の体型も、もちろん手に取るように分かる。


 華奢な体つき。


 人形のような顔。


 細い指先。


 そしておっぱい。


 そう、おっぱいの形まで把握できてしまっているのだ。


 巨大にも関わらず、上を向いてて、いかにもハリのある感じ。


 なぜか俺は【万能感知】をいつの間にかおっぱいのほうに集中させていた。


 やはりこれはおっぱいを守らねばという使命感なのだろうか。


 それともおっぱいごときを守れなかった敗北感なのか。

 

 いや、両方なのだろう。


 これこそ、忠誠の証。


 セレスティア様への忠誠は、本物だと再確認した。


「レオン様、ずっと立ってないで座りましょう」


「承知いたしました」


 椅子に腰をかけると、セレスティア様が隣に座ってきた。


 近い。


 おっぱいが近い。


 意識せずにはいられない。

 

 そうだ、これはきっと保護対象(おっぱい)が近くにあるという安心感に違いない。


 聖女様も守られる側としての自覚があるようだ。


 こうして俺の横に座った方が、守られやすいという深慮遠謀。


 感服いたします。


「レオン様、このスープ美味しいですね」


「その通りでございます」


 正直味がしない。


 おっぱいが近くにあるから、食事に集中できないのだ。


「そういえば、聞いてませんでしたね。レオン様はどこの出身ですか?」


「アルス村……です」


「そうなんですね! 私、小さい頃一度行ったことがあります。とても素敵な場所でした」


 そうか、セレスティア様は覚えていないのか。


 でも、それでも構わん。


 俺の忠誠はすでにセレスティア様に捧げたもの。


 今さら揺らいだりはしない。


「あんまり食べていませんね。体調でも悪いのですか?」


「いいえ、万全でございます」


「ほら、あーんして」


 聖女様は一体なにをなさっているのだ。


 俺は赤ん坊でもあるまいし、これくらい自分で食べられるとも。


「ちゃんとあーんしてください」


 スープを掬って、俺の口に運ぼうとするセレスティア様。


 そうか、これはきっとあれに違いない。


 この近くに襲撃者の気配はしないが、セレスティア様はきっと結界でなにかを察知して暗に俺に助けを求めているのだ。


 ここはセレスティア様に合わせよう。


「―――ッ!?」


「どうしましたか? レオン様」


 おっぱいが。


 おっぱいが近い。


 セレスティア様がこっちを向くと、やつ(おっぱい)はさらに存在感を増していく。


 なるほど、セレスティア様は怒っているのだろう。


 任命式の日、俺がセレスティア様のおっぱいを守れなかったことを不安に思って、こうして自分から守られに来たのだ。


「あっ」


 しかし、人に食べさせてもらうのは案外難しい。


 気づくとスープが溢れてしまったのだ。


 だが安心してください、セレスティア様。


 この俺をなんだと思ってる。


 たった一人で魔王軍一万人を屠った勇者なのだぞ。


 スープで貴女様の服を汚させたりはしない。


「【空間障壁】!」


 俺は瞬時にスキルを発動した。


 空中で半球状のバリアを作り出し、溢れたスープを拾ったのだ。


 これなら心配な――


「服、汚れちゃいました……」


 なんだと!?


 そんなはずはない!!


 俺の調整は完璧なはずだ。


 スープがセレスティア様に落ちるなんてことは……。


「―――ッ!!」


 おっぱいだッ!!


 おっぱいがデカすぎて俺の【空間障壁】の面積を超えたのだ!!


 何たる不覚。


 今まで男性としか接してこなかったから、おっぱいの面積は計算していなかった。


「セレスティア様! この罪は死を持ってお詫びいたします!!」


「大丈夫ですよ、どうせ後で着替えるんですし」


 なんというお方だ。


 二度も俺の失態を笑って許してくれた。


 だがしかし俺は自分を許せない。


 またしてもセレスティア様のおっぱいを守れなかった。


 ……これは、由々しき事態だ。


 いや、まだ挽回の余地はある。


 これからはおっぱいの面積も含めて計算すればきっと今日のようなミスは起こらない。


 俺は静かに誓った。


 これからはきっとセレスティア様のおっぱいを守りきると。

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― 新着の感想 ―
とことんのおっぱい推し。 ここまで来ると見事ですね。 文章も軽快でよても読みやすいです。 面白かったので、ブクマと評価しておきました。
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