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【第1章完結】聖女様の騎士になったけど、おっぱいの防御が難しすぎる!  作者: 月城メロン
第2章 聖女の舞踏会

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第13話 レオン様ってもしかして……

 レオン様は私を置いてルナス・ランスロット王子を連れてどっかに行っちゃった。


『ここで話すのもなんだし、場所を移りましょうか』


 最初は私に向けられたいやらしい提案だと思ったが、どうやら違ったようだ。


『ええ、喜んで』


 その証拠に、レオン様が返事をした。


 一体どうなってるの?


 私はぽかーんと立ち尽くすことしかできなかった。


 しかし、私にはすぐにその理由が分かった。


 レオン様と一緒に戻ってきたルナス王子は疲れた顔をしている。


 つまりは、そういうこと。


 レオン様は《《あっち》》が趣味だったなんて。


 すごくショック。


 必ず守ると言ってくれたのに、そんなこと(男色)で私の傍を離れてしまった。


 胸が苦しい。


 引き裂かれそう。


 どうしよう。


 今は舞踏会の最中。


 ここで泣き出すわけにはいかない。


 私はなにもかも忘れるためにワインをどんどん呷った。


 ◇


 勝負は終わった。


 かなり厳しい戦いだった。


 この男は油断ならぬ。


 下半身をさすっていたかと思ったら急に天を仰いだ。


 俺にはすぐに分かった。


 やつは神聖魔法を行使しようとしている。


 召喚術だろうか、それとも多重式崩壊陣だろうか。


 しかし。


 待ってやる必要はない。


 俺は速攻で封殺の魔法を発動した。


 そして狙い通り、やつの魔法は失敗に終わった。


 もし神獣でも呼び出されたら、全盛期の俺ならともかく、今の力が弱まった俺なら苦戦を強いられるだろう。


 この男は膝から崩れ落ちた。


 どうやら俺の勝利のようだ。


 しかし。


 この男を(ころ)すつもりはない。


 セレスティア様に止められたあの日以来、俺はもうこの手を血に染めないと誓ったのだ。


「戻りましょう」


 セレスティア様の姿で俺はこの男を誘導する。


 あとは警備隊に任せるのみ。


 



 セレスティア様の目が冷たい。


 それもそのはず。


 セレスティア様も気づいたのだろう。


 この男は刺客なのだと。


 だからやつ(と俺)を見る目は恐怖で固まっていた。


 当たり前のことだ。


 一国の王子が、自ら(ころ)しに来るとは、さぞかしショックだろう。


 ルミナリアの時と違って、これは国家ぐるみの陰謀。


 だから、セレスティア様は不安になっているのだ。


 しかし。


 今は俺がいる。


 力が弱まったとしても、セレスティア様を守ろうとする意思は本物だ。


「(俺がいるから)大丈夫ですよ」


「ひくっ、(いっぱい)出した(大丈夫)のでふか!?」


「ええ、(あの男を警備隊に)突き出しました」


「ひくっ、突きまくったのでふか!?」


「(刺客が一人だけなので)そんなにしてません」


「ひくっ、一発(で満足したの)でふか」


「いいえ、(敵が手強いので)たくさん(魔法を)使いました」


「―――ッ!!」


 セレスティア様は驚いている。


 それもそのはず。


 最強の勇者たる俺が刺客に手こずるなんて、信じられない話だろう。


 ここはセレスティア様を安心させよう。


「大丈夫ですよ。私は死んでも貴女を守りますので」


「……っ!?」


 セレスティア様の手が冷たい。


 さぞかし怖かったのだろう。


 せめて俺の体温で温めてあげよう。


 俺は手のひらに魔力を集中させて体温を高めていた。


 ◇


 レオン様の手は温かい。


 まるでお母様に握られているみたい。


 酒を飲みすぎたせいか、レオン様の声はよく聞き取れなかったけど、たくさんシたのはなんとなく理解できた。


 でも。


 こうやって手を握ってくれるから、少なくとも男性だけに興味があるというわけではなさそう。


 理解、してあげたいけど。


 どうしても受け入れられない自分がいる。


 レオン様に私だけを見て欲しい。


 私だけとシてほしい。


 これはわがままなのでしょうか。


 私はいつのまにこんなにもレオン様を独り占めしたいと思うようになったのでしょう。


 今回の件ではっきりした。


 私はレオン様に恋していると。


 だって、私はルナス王子に嫉妬しているのだもの。


 ほんとはレオン様の初めてになりたかった。


 それも今になって叶わない夢だ。


 でもいいの。


 レオン様の手はどんどん熱くなっていく。


 それは私にドキドキしている証拠。


 少なくともこれは私の片思いじゃない。


 そう思うと心が軽くなった。


 いいえ、むしろ胸が苦しい。


 レオン様も私のことが好き。


 心臓がドクンドクンと脈を早める。


 幸せ。


 今の私の気持ちを代弁する唯一の言葉。


 たぶん、これからはたくさんの苦難が待っていることでしょう。


 でも、レオン様と一緒なら、乗り越えられる気がする。


 私は聖女。


 レオン様は私の騎士。


 本来なら結ばれることのない運命。


 しかし、愛し合ってしまったから。


 だから、きっとうまくいく。


 レオン様はもう私の恋人。


 禁断の恋。


 なんだかぞくぞくする。


 みんなにはこのことはしばらく伏せておこう。


 いつか試練を超えて正式にレオン様と結ばれた時に、ちゃんと知らせるから。


 お母様はなんて言うのでしょう。


 きっと私を叱るに違いない。


 でも。


 それでも。


 私はレオン様を愛している。


 ああ、レオン様の手が熱い。


 それほど私のことを愛してくれているのでしょう。


 だから私も彼の気持ちを裏切ってはいけない。


 せっかく恋人になったのだから、これからはたくさん恋人らしいことがしたい。


 いいえ、する。


 ちゃんと私からする。


 もうレオン様をほかの《《男》》には渡さない。


 ルナス王子。


 覚えててください。


 許しませんから。


 《《ひくっ》》。

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