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五話 魔力が見える

どうやら俺はおかしくなったらしい。

さっきまで異世界の夢を見ていて起きたら魔力感知ができるようになっていた。

夢の中でケイさんに習ったがあれは夢だからできることじゃあないのか。


じゃあ身体強化もできるのか?

そう思い、手に魔力を循環させベッドを持ち上げてみる。

すると、ベッドは重いが持てないことはない。


これは……魔力はあるのか!

異世界は夢じゃあなくて現実なのか?!

いや、魔力がある日本こそ夢なのかもしれないが。


とにかく今は魔力があると言うことにしておこう。

魔力は有っても無くても今日は平日なので学校は必ずある。

この学歴社会において魔力なんか関係はない。

学歴こそ関係があるのだ。

とにかく魔力に驚く暇もなく高校に行かなければいけない。

やだな、今日は歴史のテストが返却される日じゃないか。

俺はベッドから起き上がり、制服に着替えて一階に降りた。

ダイニングで家族と朝食を食べる。

今日は少し遅刻気味なのですぐに学校に出発した。


※※※


三時間目が終わり、準備時間中

えー、補習確定。

チクショー魔法使えるのより補習にならない方が良かったよ。

補習は放課後にプラス40分程度居残りする。

日本史で補習やったのは始めてだ。

あー、もう!補習したくないから赤点取らないように気を付けてたのに!


俺が落ち込んでいると慎吾がやってきた。


「おい、物理は実験やるから理科室だってよ。用意しないと置いてかれるぞ。」

「分かってるよ。今行きますよ。」

「お、日本史何点だ?32点か。補修だな」


慎吾はいきなり日本史の答案を見てきた。

点数言うな!いつもは80点以上取ってるぞ!今回は異世界の夢見て記憶が飛んだんだ!

ん、夢?そうだ身体強化魔法でも見せてやろう。

見えないだろうけどな。


「そういや慎吾さ、今日も異世界の夢見て身体強化魔法を覚えてきたから見せてやるよ。」

「優樹、厨二病はもう卒業しとけ。」

「うるせえ、これは本気だよ。」


俺は全身に魔力を循環させ身体強化魔法をかける。

どうだ、すげえだろ。まあ見えないと思うけど。

しかし、慎吾は目を見開き固まってしまった。


「ま、まじかよ。本気で身体強化魔法使ってやがる。しかも循環時のロスが少ない。これは一体……」

「何をぶつぶつ言ってんだ。授業に遅れるぞ。」

「あ、ああ。この調子なら異世界も冗談じゃなくて本気か?健斗さんに電話しなきゃ。」


慎吾はまだ何か言ってる。身体強化魔法に驚いた演技はもういいって。

慎吾はついに立ち止まってしまった。

もう授業開始ギリギリなので俺は放っておいて先に理科室に行った。

後から遅れてきた慎吾が怒られたのは言うまでもない。


※※※


「優樹、今ちょっといいか?」

「だから補習だって。もう行かなきゃならないんだけど。」

「あー、そうだった。じゃあ実力行使しかないか。」


何か不穏なことを言って慎吾は去っていった。

とりあえず俺は補習をして下校した。

すげー疲れた。普通にやれば俺は80点取れるんだって。

分かってる得意科目を補修するより数学を補修したほうがためになる。


家に帰った俺は身体強化魔法と魔力感知の練習をしてみた。

身体強化魔法は普通に使いながら走るだけ、魔力感知は使いながら目を瞑って歩く。

ものは魔力を発しているので魔力感知をすれば目を閉じていても歩けるのだ。


その後、寝るまで目を閉じながら過ごした。

また今日も異世界に行くんだろ?

さっさと魔神を倒してこの面倒な二重生活から抜け出したいね。

そんなことを思いながら眠りについた。

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