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変わらぬ愛を教えてくれた人  作者: 猫又 マロ
愛の花言葉

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27/35

前世の記憶

全ての記憶が戻ったフィッシュ。

壮絶な過去の記憶を見た彼が行動にでる。


※少し刺激的なシーンを連想させる可能性が

ありますので、気を付けてください。


第3章 第5話始まります。


目を覚ますと外はまだ暗い、夜明け前。

俺の隣で、可愛い寝顔で彼女が眠っていた。

彼女の髪を愛しく触り髪にキスをしたら

彼女はくすぐったいのか眠りながらも

笑みがこぼれている。

時間が止まったらどんなに幸せなんだろうと

神にも願ったが、時間は止まってはくれずに

悲しくも、別る時間に。


着替えを済ませ、彼女の頬に手で触れながら

ランネルの耳元で


「愛してる。」


最後のキスをして部屋を出てテーブルに

ポミの花を2本置いた。


『ねぇ、ねぇ、ポミの花言葉ってあるのかな?』


以前そんな話をしていて

彼女が花図鑑を読みながら俺に聞いてきた。


『ないなら、作ればいい。』


『んー。可愛い人とか?』

『それ、自分のこだろ?』


彼女を見てクックと笑う。


『じゃあ、フィッシュならなんて

花言葉作るのか考えてよ!』


怒る彼女を見てポミの花を見てると

懐かしさを感じ指先でポミの花を

クルクルと回しながら


永遠(トワ)に想う(ランネル)。』


そう彼女に言うと変なのって笑われたっけな。


「ふっ。」


ポミの花を置いて俺は家を出た。

彼女はきっと俺を嫌いになるだろう。

蔑んで泣いて、俺を罵倒するのかもな。

幸せに、愛しいランネル。



国を出て俺は流浪人のように各国を旅をし

色んな仕事をしながら、その日を生きた。


「お兄さんよかったら、お店に入らない?」


娼婦に声掛けられたり

色んな女が俺に言いよるがどれも響かず

無言を貫いて無視をしていた。


ただ一人だけ違った。


「フィッシュ!!」


部屋の扉をノックもなしにバンッと開けて

ベッドで寝ていた俺はムクっと起きると


「なんで私を、置いて先に宿で寝てるのさ!」


「別に子供じゃないんだし。」


「うわっ。女の子一人夜道に置き去りにした!

か弱い女の子一人で!」


「うるさい。」


俺はもう一度ベッドに寝転び寝ようとしたら

シーツを取られて


「もういい!今日もフィッシュと寝るから!」


勝手にベッドに潜るマルク。

なんで着いてきたか覚えてないが

マルクが言うには、変な輩に絡まれてる所に

俺が出くわしたかで倒して着いてきたとか。

マルクは平民で家も家族もいないその日の仕事で

生活していて、俺と似てるちゃ似てるんだが。

年齢は俺より下だった。髪色がブラウンで瞳が

焦げ茶色。背が低くなんとなく彼女に似ていた。

でも、似ていても何にも心に響かず感じなかった。

マルクが眠ったのを見て俺は下の食堂で

安い酒を一人で飲むと部屋に戻りソファーで

眠った。


そんな日々が2年続いたある日の雨の日

宿に帰ると酷く体がだるくベッドで横になってると



「だーかーら!なんで、私を雨の中置いていくのよ!」


バンッ!とまた部屋の扉を開けるマルク。


「うるさい。」


「あれ?フィッシュ顔赤くない?

あー!雨にも濡れる美少女マルクに惚れたのかな?」


「……。」


俺はとにかく眠りたかったのでマルクの話を

無視して横になり眠った。


額が冷たいなんだろ?

目をあけるとマルクが俺の横にいて


「雨に濡れすぎて、風邪ひいたんだよ。」


タオルを絞り俺の額にタオルを置いた。


「あとは自分でやる。」


起き上がろうとしたらマルクが俺の手を掴んで


「病人は病人らしく看病されてろ。

女将さんなんかもらってくるから、寝とけよ。」


下に降りて行く階段の音を聞きながら

ベッドに項垂れ顔を腕で隠すとまた眠っていた。



『……!!』


『カイン?』


ハッと目を覚ました。カイン?誰の名だ?


『はぁーよかった。急に返事なくなるから。』


透き通るような声、髪は長く風になびくと

エメラルドグリーン色の髪がキラキラと輝いて

目の瞳は鮮やかなグリーン色。


『カイン明日、馬で森を走りたいわ。』


『ああ、そうだな。』


『ねぇ、誰のこと考えていたの?』


俺の顔をジッと見上げて見ている。


『いや、君しか見てない。』


『体調悪いの?私を名前で呼ばないし。』


『少し記憶が。』


『やっぱり何処か悪いのね?』


『君の名は?』


悲しい顔で俺を見ながら


『ルティーナよ。』


妖精の癒しの歌を歌う彼女の暖かい陽の光のような

懐かしい声に涙が溢れていた。


『本当、どうしたの?私の名前まで忘れるし。

カイン今日は甘えん坊かな?』


彼女が座るとフワッと俺の頭を抱き寄せて

頭を撫でてくれた。

その記憶がランネルと同じ記憶に俺の中の

前世の記憶がバッと蘇った。


「ルティーナ!」


「わっ!び、びっくりした!」


「はぁっ……はぁっ……。」


「3日くらい高熱で昏睡していたわよ。」


滝のように額から汗が流れ落ちるのを

マルクが拭いてくれた。


「ありがとう。」


「へっ?いきなり何?熱あるまだ?」


手を俺の額に当てて熱を計るマルク。


「看病ありがとう。」


ふっと笑うフィッシュの顔に

ドキッとしたマルク。


「べ、別にいいよ。

女将さんからスープもらってくる。」


パタンと部屋の扉を閉めると


「俺の国に、帰らないと。」



それから数日して俺の体調はよくなり

旅の支度をしてるとマルクが


「ぜぇったいに、着いてく!」


「無理だ。すまない、今までありがとう。」


俺を止めようとしたが

転移魔法で各国の森に俺は行った。


2年と少しのある月夜の日に森で野宿をして

寝ていると変な気配に剣を握りしめた。


「誰だ!」


「申し訳ありません。カイン様のお目覚めを

我が国の民、騎士、その他の妖精族が

400年振りに目覚めカイル様をお迎えに来ました。」


「従者のサイムか?」


「覚えておいででしたか!

私の名を覚えてくださるだけで

嬉しい限りでございます。」


「国は?」


「はい。今、森の結界で他者からの侵入などは

結界を貼っており、妖精族のみしか

入れないようにしております。」


「カイン様も、申し訳ないのですが。」


「ああ、眠らせてくれ。」


フワッと魔法がかかると俺は眠った。

俺の記憶は満月の日になると必ず少しずつ

過去の夢を見た。

彼女と幸せな日々の夢、彼女と平穏な夢。

そう思っていたが


『兄上!』


王の間の扉を開けると

そこで目にしたのは彼女のドレスが

ビリビリに破かれ誰かに弄ばれ痣だらけの体

7色に光る彼女の綺麗な羽は無惨にも

引きちぎられ、胸には短剣が刺さっていて

血まみれの彼女を見て気が狂いそうになった。


『ルティーナっ!』


俺は握っていた剣を捨て彼女を抱き抱えると

手がピクリと動いて手を強く握り


『今、治療してやるから。』


治療魔法をかけようとしたら彼女が


『カイ……に、グッ……』

『何も話すな。今、治すから』


彼女がハッとした顔で俺の後ろ見た。

俺はふと振り返ると、俺の兄『アーサー』が

俺に剣を振り上げていた。


彼女に、ドンッ!と俺は突き飛ばされ

彼女の体が斜めに切られた。

ザッシュッと音ともに血吹雪が

床にビチャビチャッと王の間の部屋に響いた。

何が起きたのか俺は息すらできない。


『あ、あ、ルティーナぁぁぁっ!!』


『ガッ…ハッ!』


血が口から吹き出し地面に体が叩きつけるように

彼女は倒れた。


『馬鹿な女だ。せっかく我が国の王妃になれたのに。

大樹の木を燃やす所さえ見なければ

死なずにすんだろうに。』


蔑んだ冷たい目で彼女を見下ろすアーサー。

彼女に駆け寄り、抱きしめ俺は首を振りながら

泣き叫ぶように名を呼び叫んだ。


『ル、ルティーナ??今、助けるから。』


手がブルブル震えて上手く魔法が出来ない。


『くっそっ!』


拳を握りもう一度と回復魔法をかけたが

溢れる血で回復が遅い。


スッと彼女の手が俺の頬を愛しそうに触れ

ボロボロ泣いてる俺の顔見ながら

彼女は、いつもの陽だまりのような笑顔で


『甘えん坊のカイン

ゲホッ!ポミ……の花……忘れ……。』


大好きな彼女の瞳の色は、光をなくし黒くなり

痛いだろう苦しいだろうに

彼女は最後の最後まで、俺が好きだった

笑顔を見せでパタンと手が床につき天へ旅立った。

俺は眠った彼女の体を強く抱き寄せ

愛しい人を抱きしめながら名を呼んだ。


『ル、ルティーナァァァァ!!』


アーサーが俺たちを蔑むように見つめると

ハッと笑いながら


『やっと死んだか。

はあー。私を愛せばよかったのに

(カイン)をずっと見てる君が悪いんだよ。』


『兄上!何故、何故、彼女なんですか!

昔の兄上、優しい兄上だったから

俺は城を離れ彼女を任せたはずだ!』


考え込むアーサー。そして


『あー君に見せたいものが。』


王の間のカーテンを開けると


『こ、これは……!?』


『悪魔族の解放の扉さ。もう少ししたら完全に

扉が開き、下界に暮らしてる人間も、女神像も

全て我が国、我が王である私の世界

混沌の世界の幕開けなんだよ!』


不気味に笑い出すアーサーに


『悪魔に魂を食われたのですか!』


ふっと笑うアーサー。


『自ら、アーサーは私を受けいれたのだよ。』


髪をかきあげながらクックと笑うアーサー。


『なんてことを。』


『あーそうそう。よい冥土の土産になっただろ?

君は、もう我が国には必要ない。

月の光の涙の指輪が復活されたら困るんでね。』


俺はなんの罪もないのに王妃殺害した犯人され

理由は、想い人に思いが伝わらず嫉妬し殺した。

ふざけるなと暴れたが魔力を封じる魔法が

かけられ、身動きさえとれないままだった。


『カイン様。』


スッと牢の中で従者のサイムが膝をついて


『我々の国の皆、貴方様の命令をお待ちです。』


『ルティーナと、人間の国の静かな森で

普通に平和に暮らしたかった。

間に合わなかったんだ。もう何もかも。』


ガシャと鎖の音が牢に響くとサイムが


『禁忌の魔法を我々は、使おうと考えております。』


『禁忌の魔法?』


『はい。今、カイン様の指に

月の光の涙の指輪がついていますが

それはルティーナ様もついてるはずですが

残念ながら亡くなってしまうと神器は

解放出来ません。カイン様がお持ちの

2つ目の神器、闇の剣、他2つの神器だけでは

悪魔族を封印出来ないと禁書に書いていました。』


『それじゃあ、この世界は。』


『遅かれ早かれ、混沌の世界に。』


『そこで、カイン様、ルティーナ様の魂を

来世に転生させ、我々の国の民、騎士

従者、全員、カイン様の記憶が戻るまで

永遠(とわ)の眠りにつきます。

その感、私たちの森は強固な結界を貼りますので

悪魔族が混沌の世界にしても

この禁忌の魔法ではまず破られない

仕組みとなってるのです。』


『で、俺は何を?』


『時間が無いので、魔法陣を今から書きます。』


サイムが魔法陣を書き、書き終えるとスッと

カインに短剣を差し出した。


『出来ました。月の光の涙の指輪はカイン様

ルティーナ様の魂と一緒に眠りにつきます。

過去の記憶はなく産まれますが

来世では同じ時を、一緒に過ごす

時間となりましょう』


『分かった。』


カインは、渡された短剣で心の臓を刺して

流れる血で魔法陣が光り輝き


『カイン様、ルティーナ様の

目覚める日を私達は、お待ちしております。』


『後は…任せた。』


俺は前世で禁忌の魔法で今世での生まれ変わり

フィッシュ・アルモンドの姓を受けたんだと。

静かに俺の瞳から一筋の涙が落ち、目が覚めた。


コンコン。

カートを押してサイムが紅茶のポットを持ち上げ

カップに入れてカインのベッドまで持っていくと


「サイム長い間、ご苦労だった。」


「カイン様がお目覚め頂いたこと

この国の皆が喜んでおります。」


カインが紅茶のカップを持ち上げて一口飲むと


「懐かしい味た。」


「カイン様のお口に合うようにブレンドしました。」


「ところで、俺が眠ってる間、動いてくれたか?」


「はい。密偵によるとルティーナ様も

お目覚めになられたのことですが

アーサー様が接触し魔力暴走をされ

それを止めるために…。」


「兄上、接触しない約束をまた、破ったのか!」


カップがカチャカチャと鳴り響いで

凄まじい殺気と覇気にサイムが


「カイン様落ち着いてください。

まだルティーナ様の完全には記憶が戻っておらず

彼女自身の魔力コントロールが出来ておらず

カイン様が居なくなったことのショックから

記憶が混濁し本来の人格も定まっておりません。

このままだと、魔力暴走を繰り返すと

魔力切れを起こし、命が危ぶまれてしまわれます。」


ガシャンッとカップが落ちて割れて


「すぐに、今すぐ俺が行く。」


カインが立ち上がり服を着て剣を腰にさし

マントを羽織って、部屋を出ようとした。


「お待ちください!

今のままだとアーサー様に気付かれます!

急がれる気持ちは、分かりますがどうか冷静に。」


グッと拳を握りしめて息を吸い


「今から、緊急会議を開く。

彼女(ルティーナ)の救出作戦会議だ。」


「仰せのままに。」



そして、3年後の満月の夜の今日

従者のサイム達が彼女を迎えに行く日となった。

やっと、書きたかったストーリが書けて安堵してる作者です。

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