ごめん。
フィッシュとランネルの別れの足音とは?
レオン王太子の罠が2人を襲う。
第3章 第2話始まります。
俺とリシュファは、王城の騎士寮に住むことになり
朝から晩まで、鍛錬、鍛錬、護衛、鍛錬の日々に
クタクタになっていた。
「はあ。くっそ、疲れた。」
フィッシュは、ドサッと倒れるようにベッドに埋もれた。
王城に行く前にランネルには
何かあった時ように俺が転移魔法出来る
魔道具のネックレスを付けて
ピアスには防御魔法付与された魔道具を渡したから
何かあれば俺が転移する仕組み。
「あの、薄気味悪い王太子何かしたら、叩き潰す。」
「おい。フィッシュ誰が聞いてるか
分からないことを、口にすんな。」
リシュファがフィッシュを咎めるが
フィッシュにしたら大事な人を触られるだけで
殺意しか湧かない。
「うるさい。」
ゴロッと横向きになってふて寝をした。
ー王城ー
それから1ヶ月してレオン王太子殿下と
婚約者のサラ王太子妃殿下の婚約
パーティーが開かれた。
「今夜は、レオン王太子殿下の
婚約披露宴パーティーがある。
新任近衛騎士は、王城の守りを重点的に頼むぞ。」
「はい!!」
夜になり各国の王族や貴族たちが集まって来て
会場内は賑やかなお祝いムードに。
「サラ、少し失礼するから後はよろしく。」
席を外すレオン王太子。
新任近衛騎士のリシュファが護衛に回った。
「あー。君はここでいいよ。」
「しかし、お部屋まで護衛との。」
ヒラヒラと手を振り部屋に入って
リシュファは困惑したが扉の前で待機することに。
「やあ。お待たせしたね。可愛いランネル。」
「こんばんは。レオン王太子殿下
本日はどのようなご要件でしょうか?」
「ん?何も無いよ?」
「御用がなければこれで、失礼します。」
ランネルは、結婚パーティーの招待状で来たのに
何故か、会場の入口でレオン王太子の従者に
呼び出され、王太子命令には背くことが出来ず
部屋まで来たが何も無いと言われて困惑していた。
「まあ、座りたまえ。今日は無礼講としょう。
君のお店の開店祝い
私の婚約披露宴パーティーのお祝い。
とびきりの赤ワインを用意したんだ。
一緒に付き合うだけでいいからお願い出来ないかな?」
フィッシュが居ない中で2人きりでも
かなりマズイのに、お酒まで出して
何がしたいのか読めない思考に体が震える。
とりあえず、酔わない薬を飲まなくては。
グラスを選んでる隙に
ランネルは、口に薬を入れて溶かして
状態異常の魔法を自分に付与してから
ソファーに座った。
「さ、乾杯しよう。」
カンッとグラスの音が響き
ランネルは口を付けないで俯いてると
「毒とか、変なものは入ってないよ。」
グッとワインを飲むレオン王太子殿下。
恐る恐る一口ワインに口を付け飲んだ。
「美味しいです。」
「よかった。私の好きなブドウを使ったワインなんだ。」
大丈夫、薬のおかげか酔ってない
状態異常もかかってない。
暫くするとレオン王太子殿下が
「そろそろ時間だね。送りを出そう。」
椅子から立ち上がるとフラっと目眩がして
レオン王太子殿下がランネルの肩を持つと
「はあー。やっと私のものに。」
体に触られて気持ちが悪いのに
体が動かない。状態異常の魔法も薬も飲んだのに。
「……ッ。」
ゾクゾクと身震いするレオン王太子殿下に
誰か助けてと叫びたいが声が出ない。
「さあ。夜はこれからだよ。」
抱き上げられてる感覚はあるのに体が動かない。
ドサッと隣のベッド寝かされて
嫌だと抵抗するも力が入らない魔法も
上手く発動しなくなり
「私の魔眼の力で君の体を停止させてるんだ。」
「こ………っ!」
目を丸くしてランネルを見るレオン王太子殿下。
「君のそのまだ抵抗する顔。ハッ!
いつまでも続くかな?私を楽しませてくれ。」
首を舐められ、ドレスを引きちぎられ
「あー白くて綺麗だ。」
ビクッと体が勝手に反応する。
「いいよ。私に触れて感じてくれるその
君の顔が本当に綺麗で、たまらなく好きだよ。」
体に触れようとした瞬間カッ!とネックレスが
光ってフィッシュが剣をレオン王太子に向けた。
「二度と触るなと忠告したよな。」
チラッとランネルを見たフィッシュは
奥歯をギリリッと噛み締めると
剣を振り上げた時、ガシッと手を掴まれた。
「離せ、ランネル。
こいつは俺の大事なもん傷付けた。」
フルフル首を振るランネルを見て
フィッシュは、大きなため息をついて
剣を鞘にしまうとランネルの体にマントを被せて
「1回だけ、目潰れ。」
目をつぶったランネルは、ゴォゴンッ!と
すんごい音に目をそっと開けると
レオン王太子殿下が吹っ飛んでた。
「ガハッ。」
ズルズルとレオン王太子殿下の体が
床に滑り落ち魔眼の力が解けてフッと力が抜けた。
「た、駄々で済むと思うなよ…。」
気絶したレオン王太子殿下にランネルの顔が
真っ青になってフィッシュを見つめた。
「殺してないから大丈夫。
あ、すぐ戻るちょっと待ってて。」
部屋の扉を開けてフィッシュがリシュファに
レオン王太子殿下を殴った経緯を話すと
リシュファの怒号と 彼女を見て顔が
青から真っ白になってたが
「後は、頼むわ。」
転移魔法を使ってランネルの家に着くと
ベッドに、ソッと寝かせた。
「心配すんな。」
頭を撫でられて顔が赤い彼女にキスをすると
いつもなら、抵抗したり怒るのに
体が震えてる癖に今日は、キスを強請る。
「あいつが触れた場所、全部消してやる。」
フィッシュのキスでランネルは
スーッと眠りに落ちた。
「ごめん。」
寝てるランネルの唇にキスをし
フィッシュは転移魔法で王城に戻ると
王室近衛騎士に連行され牢に入った。
「出ろ。」
翌朝には、牢から出ろと言われ着いて行くと
応接室に入ると顔が腫れた
レオン王太子殿下が座っていてた。
「まあ、座りたまえ。」
「失礼します。」
「さて、君の処遇なんだけど。
選んでもらおかなと。私は、優しいから。」
ニッとフィッシュに笑いかけるレオン王太子。
「その1、辺境伯領で幽閉。
2、彼女に何も言わずに、国を出る。
3、私専用の奴隷。
4、彼女を側室にする。どれも誓約書があるから。」
1、王太子は、彼女には一切手出しない、会わない。
2、 1、2の場合絶対に国に足を踏み入れない。
3、 これを守らなければ、望みを1つ必ず叶える。
「どう?魅力的でしょ?」
フィッシュの拳がギリッと握りしめる。
「2、でいいです。」
「君の爵位は剥奪、3日後彼女に何も言わずに
国を出ろ。さ、もう帰っていいよ。」
「失礼しました。」
廊下に出るとガンッと音ともに壁に穴が。
「クッソ……。」
フィッシュはただそう呟いて
ランネルの元に帰ると
「フィッシュ!」
涙を貯めて俺に抱きつくなんて
あー死んでもいいくらいの嬉しさだった。
「爵位なくなったわ。ハハッ。」
「で、でも無くなってもフィッシュは
フィッシュだもん。」
「ありがとう。」
頭を撫でて抱きしめるフィッシュに
違和感を感じたランネルが
「何処にも行かない?」
グッと喉が鳴り息が止まりそうだった。
「離さないって言っただろ?
ランネルは、俺を信じられない?」
フルフル首を振るランネル。
「3日くらいは謹慎だからさ
ランネル宅に泊まっていい?」
「いいよー。ここ狭いよ?」
「一緒に寝ればいいじゃん。」
ボッと赤くなるランネルに耳元で
「ランネルいやらしい。」
「ッ……!!」
フィッシュは3日後に国を出る。
ランネルが薬草を詰みに行ってる間に
父上やリシュファに手紙を書いて出しといた。
国を出る前日の夜に、リシュファが
ランネルの店に来て彼女が居ない場所で話をした。
「フィッシュ。」
「何にも言うなって。」
「それでいいのか?」
「手出ししないと誓約書を、見たから大丈夫。」
「しかし、レオン王太子殿下は
何故変わったのだろうか。」
「知らねーよ。まあ、後はよろしく。
最後の夜くらいゆっくりしたいからさ。」
ヒラヒラと手を振りながらランネルの
店に入った。
「お前は、本当に馬鹿やろうだよ。」
リシュファはグッと拳を握り
妹は、俺が守るからなと思いながら馬に跨り
屋敷に戻って行った。
「お兄様なんて?」
「ん?明日、朝から鍛錬あるから寝坊するなよってさ。」
「えーフィッシュが寝坊するかな?」
「ランネルだな。」
「言わないでよ!」
「ハハッ。」
無邪気に笑う笑顔も、どんな表情でも
彼女とずっと笑って一緒に居れることを
夢見ていたのに。ごめん離さないって
約束守れなくて。
「フィッシュ?」
「……。」
「泣いてるの?」
彼女の体を抱きしめながら俺の体は
小さく震えていた。離したくないのにと。
俺の髪を撫でながら彼女が
「今日は、珍しく甘えん坊のフィッシュ。」
「結婚しよ?」
「へっ?」
「俺と遠くでのんびり2人きりで暮らさないか?」
「急にどうしたの?」
俺は顔を上げて
「冗談んだけど、半分本気。
まだ、ランネルから告白されてないから
我慢してるから、言ってみたんだ。」
ひょいと彼女抱いて
ベッドにのせると彼女の額にキスをし
「少し体動かしたら、寝るから先に寝てて。」
部屋を出ようとした時
「フィッシュ!」
「んっ?」
「来週、フィッシュの誕生日でしょ?
2人きりで、お祝いがしたいの。来てくれる?」
「来週か……。また聞いてみるけど行くよ。」
「本当に?」
「本当に。」
彼女の唇におやすみのキスをして
部屋の明かりを消して外に出ると
一人で声を殺して、俺は泣いた。
この手に抱けない温もりと分かると
生きていても、仕方ないと思うほどに
貴女を『愛しすぎていたんだと。』
ー王城ー
「明日が楽しみだね。愛しい人。」
2人はまだ付き合ってないので、キスまでです。
嫌がってないランネルにフィッシュは我慢しながら
好きになってもらえるように日々ランネルで
頭がいっぱいのようです(笑)
フィッシュも執事辞めてから、素が出てきたなぁと
作者も面白い展開に小説を書いてます。




