穏やかな日常
ミッシェル王都魔法学校を卒業し
それぞれ仕事への出発準備の中
レオン王太子の愛の押しつけがランネルに降り注ぐ。
第3章 第1話始まります。
カランカランと店のドアの鈴が鳴る。
「ランネルおはよう。」
「あー!おはようフィッシュ。」
ランネルの店がもうじき開店する。
店の名前が『猫足のしっぽ』変な名前だなと
笑ったら怒られた。
「ちょっと待ってて!」
ランネルは本棚の一番上にある本を
足置きに乗って背を伸ばしていた。
グラッと足置きが揺れて真後ろに倒れた。
「キャッ!」
ドサッと音と共にランネルをキャッチして
「ランネル!」
「えへっ。」
「えへっじゃない!怪我したらどうすんだよ。」
「えーん!チビって思われたくなかったの!」
「俺に言えば、済む話だろ。」
ポンッと本をランネルの頭に載せると
「後ろ向きで抱っこされてるみたい。」
振り向いて俺の顔を見上げるランネルに
あ、今日もめちゃくちゃ可愛い何この天使。
フィッシュがランネルの唇に顔を近づけた。
カランカラン。
「おい!フィッシュ、今すぐ妹から離れろ!」
リシュファが物凄い顔で俺に剣先を突きつける
「リシュファお兄様!」
パッと立ち上がりリシュファの懐に抱きつく
リシュファが羨ましいなと見ていると
リシュファがニヤッとフィッシュに笑った。
「チッ。」
「おー怖い怖い。付き合ってないんだから
変な気起こすお前が悪いだろ。」
「うるさい。」
フィッシュが拗ねるとランネルが
「お兄様、フィッシュお茶だよ!」
ミッシェル王都魔法学校を卒業して半年。
俺は、リシュファと同じ近衛騎士の
見習い騎士として来月王都の寮生活になる。
従者は今のところ辞めた。
父上とランネルの父上にランネルを
将来の伴侶にしたいと公言したら
危うく消し炭にされかけたが半年粘って
ランネルが俺を好きになることが条件となり
彼女を守れる強い騎士として、志願した。
ランネルは、王室ではなく民のための薬師に
なりたいと自分の店を、ロイヤル公爵家の
裏の森に小屋を立てて今、店の開店準備中だ。
「来月から、お兄様もフィッシュも寮生活か。」
「寂しいのか?」
「私もランネルと離れて寂しいよ!」
このシスコンがって睨むフィッシュに
シレッと紅茶を飲むリシュファにいつか
剣技で勝ってやると思っていた。
「そろそろ、王都で剣術稽古の時間だ。
行くぞフィッシュ。」
「あー面倒臭い。」
「フィッシュって従者外れたらなんか
めちゃくちゃ言葉使いが悪くなったよね?」
フィッシュがピクッと反応し
「お嬢様、行ってきます。」
「凄い無理があるぞ、フィッシュ。」
「ふふっ。行ってらっしゃい。」
笑うランネルにフィッシュも顔がほころんで
馬を探しに行ったリシュファの隙を見て
「行ってくるよ。ランネル。」
「んんっ!」
唇を重ねると真っ赤になって俺の胸を叩く。
「フィッシュ!」
「ははっ。早く俺の事好き言わなきゃ…。」
「言わなきゃ?」
「食っちまうぞ、お嬢様。」
耳元で囁いてヒラヒラと手を振り
リシュファの連れてきた馬に跨り
王都に行った。
「この、黒王子!!!」
バンっ!と扉を閉めるランネル。
今日の店の開店準備が終わり一息ついてると
カランカランと店の鈴がなり
「はーい!」
ランネルが見に行くと
レオン王太子殿下が店に入ってきた。
「やあ。ランネル嬢。」
「こんにちは。レオン王太子殿下。」
カーテシーをするランネル。
「はい。今日のお花だよ。」
「ポピラだわ!」
青い花に紫色が混ざって綺麗な森の花だ。
「お茶をお出しするのでよければ座ってください。」
「ランネル嬢のお茶は、美味しいから
つい、飲みに来てしまうよ。」
「まあ、お上手ですわ。」
お水を沸かしてるとスッとレオン王太子殿下が
椅子から立ち上がりお茶の準備してる
ランネルの髪を触って背中から抱きしめるように
手をからませて耳元で
「今、二人だけだね。」
「お戯れは、辞めてください。」
スッと手を払い退けるランネルに
「彼はよくて、私はダメなのかな?」
ランネルの顎を持ち上げ
ランネルの顔をジッと見るレオン王太子。
「離してださい。」
「どうしょうか?」
「王太子妃殿下と婚約中の身であるなら
誤解を招くような 行動は慎むべきでは?」
「はあ。その嫌そうな顔可愛いね!その表情を
毎日見られたらどんなに幸せか。
ねぇ、私の、側室にならないか?」
顔を染めながらランネルを見る目が
おぞましくなってランネルの体が震えた。
バンっ!扉が激しく開くと
ズカズカと靴音がしキッチンに行くと
「離せ。」
レオン王太子殿下の手首をギリっと掴むフィッシュ。
「王子様のお出ましか。もう少しで…ねっ。」
フッとランネルに笑いかけると掴んだ手を下げた。
ポットが沸騰する音が部屋に響く中
「二度は、言わない彼女に触れるな。」
フッと冷たい顔でフィッシュに笑いかけると
「また、来るねっ、ランネル嬢。」
パタンと扉が閉まると
ランネルの体がカタカタと震えていた。
「ごめん。遅くなった。」
抱きしめながら言うとフルフル首を振るランネル。
「中に入れた私が悪い。」
「勝手に入ったあいつが悪い。」
ふふっと笑うランネル。
「てか、乱暴に扉、開けないでよ!」
「ランネルもなかなかの開け閉めだぞ。」
「うるさい!フィッシュの癖に。」
「消毒しなきゃな。」
彼女の髪にキスをし
あいつが触った顎をススッと手で滑らす。
彼女の顔が赤く染まりピクッと体が震える。
彼女の瞳を見つめながら唇にキスをし
唇が重なっては、また唇を重ねた。
彼女から好きだって言われてない
付き合ってもいなければ婚約もしてない。
俺が触ること、キスに対しては抵抗は少しあるが
受け入れてくれてるだけ進歩かなと思う。
「はい、消毒終わり。」
ランネルのもう終わりの顔に
俺の理性がぐらつくが、早馬で帰って来たとは言え
もうじきリシュファに見つかるとなと
思いながらもまた、彼女にキスをした。
レオン王太子殿下は婚約した癖に
卒業してからランネルに異常な執着
愛の押し付けを俺とリシュファの留守中に
必ず来て、彼女を弄ぶんだ。
何かあってはと警戒はするが
王族に逆らうのは反逆であるがため
誰も護衛につかない。
従者ならと思うがそれだと彼女を愛せない
そんなしがらみに苛立ちを募らせながら
俺は絶対に、何が何でも彼女を守って見せると
ランネルの体を強く抱き締めた。
少しラブラブシーンが出てきますが
まだ、二人は付き合っていません。(笑)
フィッシュ視点での小説になります。
たまに、ランネルパターンもあります。




