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変わらぬ愛を教えてくれた人  作者: 猫又 マロ
第2章 ミッシェル王都魔法学校

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遠い記憶の人

ちょっとした騒動に巻き込まれたランネルに

懐かしさに震えるランネルの心。

フィッシュはランネルを守りきれずに悔やむ日々。

少しずつ動き出す運命の物語とは?


第2章 第2話始まります。

「いい加減にしろ。サウザン。」

冷たい声がテラスに響いて

ランネルの体がヒヤリとしたが

その声にどこか懐かしさに身を震わせた。


「くっ。お前かよ!離せ!」


バッと手を振り払いサウザン王子は

文句を垂れながらテラスから後にした。

スっと手を差し出されて


「弟が大変無礼をしてしまい

嬢様(レディー)にはご迷惑をかけて申し訳ない。

私の名は、マレー国 第一王子

レオン・ジョルジュ。立てますか?」


サラッと風に靡く長い白馬の鬣のような

月夜に輝く真っ白な細い糸の髪の毛。

目の色は濃い色のエメラルドグリーン。

整った顔を見ると、昔お母様が絵本で読んでくれた

妖精の王子様みたい顔で、背もスラリと高く

あのサウザン王子とは似ても似つかない

容姿に放心状態で見ていると


レオン王子の手に触れたときだ

ピリッと何か電流が走り映像が(ビジョン)が流れた。


『……月光の光に月の水面に見える貴方。』


ザザっと頭にノイズが走りランネルがふらついた。


「大丈夫ですか?」


ランネルがふらきレオン王子が

ランネルの腰を支えようとした時

フィッシュがバッと手を抑え


「後は、こちらで対処します。」


キッとレオン王子を睨むように

相手に言うとスっと手を引き


「また後日、ご挨拶に伺います。」


深くお辞儀をし入れ替わるように

リシュファが走ってテラスに入ってきた。


「ランネル!大丈夫?怪我は?何かされた?」


首を振るランネルの顔色が真っ青だった。

リシュファがフィッシュの首元を掴んで


「お前!何してたんだっ!」


怒るリシュファにランネルが首を振って


「お兄様!もういいから、やめて。」


その場に倒れて気を失ったランネルを

リシュファが抱き抱えて特別許可で

ランネルの寝室まで運んでくれたみたい。

暫くしてランネルが目を開けるとジュナが


「ランネルお嬢様!お目が覚めましたか?」

「ジュナ、何時頃かしら?」

「少し夜がふけた23時頃の時間です。」

「そう。」

「今、リシュファ様と医務官をお呼びしますね。」

「あの映像(ビジョン)…。」


ジュナが報告に行くと

リシュファは自室の部屋を飛び出し走って

ランネルの部屋まで来てベッドの傍で慌てふためいた。

フィッシュは申し訳なさそうに部屋の隅で

下を向いて俯いたままだった。


医務官の診察で今日ゆっくり眠れば

明日の入学式は出ても心配ないと言われた。

医務官が部屋から出るとリシュファが

ランネルのベッドの傍に行き手を握った。


「ランネル、痛いとこない?本当に大丈夫?」

「リシュファお兄様、お父様みたいですよ。」


笑うランネルを見てホッと安心したリシュファ。


「お嬢様申し訳ございませんでした。」


フィッシュが膝をついて私のベッドの前で

頭を床に叩きつけ謝ってる姿に

リシュファがフィッシュに


「何故!ランネルを守らなかったんだ!!」


怒号が部屋に響いてシーンとなる。

ランネルは リシュファの服の袖を掴み首を振った。


「お兄様、王族に手をあげれば即時

フィッシュは刻、死刑になるわ。

大切なフィッシュを失いたくない

失いたくないのお兄様…。

フィッシュも私達と同じ大切な家族でしょ?」


ポロポロ泣くランネルを見てリシュファが

ランネルを強く抱きしめた。


「ランネル。私が間違ってた。

お父様、お母様が大切な人は

何がなんでも守りなさい。 言われてたのに

ランネルなりに守ったのに

フィッシュを怒鳴りつけてごめん。」


リシュファもその場にいたら

多分サウザン王子の愚弄に

ランネルの為に手が出ていただろう。

最後の最後まで我慢をしていたフィッシュが

正しいと気付いたリシュファが


「フィッシュごめん。

気が動転していて頭ごなしに怒鳴りつけた。」


頭を下げて謝るリシュファに

フィッシュが慌てて


「顔をあげてください。

リシュファ様が謝る必要なんてありません!

俺が傍にいてお嬢様をお守りできずに

不甲斐ない結果になったことは、事実です。

悪いのは、俺自信ですから。」


グッと拳を握り悲しい顔で

ランネルとリシュファを見るフィッシュの顔が

今でも頭から離れずに忘れないんだ…。


パンパンと手が叩く音がしジュナが


「はいはい。辛気臭い空気漂ってますが

明日学校始まるんだから、さっさと寝る!

この話は、終わり!

ランネルお嬢様のお身体に触ります。」


部屋から二人をつまみ出してドアを閉めるジュナ。


「ジュナ、誰が悪いとかじゃないのにね。」

「ええ、悪いのはあのデブ王子でございます。」

「へっ?それって…」


普通にサラッと王族を侮辱してるジュナに

びっくりするランネル。ジュナがニコッと笑い


「さあ、ランネルお嬢様も明日は

学校なのでそろそろ、お休み下さいませ。」


頭を撫でられシーツをかけてもらい

ろうそくの火が消えて夜の暗闇に。

布団に潜るが眠れない。あの声とあの人を見て

懐かしさと胸が痛む感覚は何だったんだろ。


「眠れないわ。」


ベッドサイドに置いてあるショールを肩にかけて

テラスの扉を開けた。

中庭の噴水を見ると月明かりが水面に映っていた。


スゥーっと息を吸うと悩んでた気持ちが

晴れ渡る気がし顔を上げると月明かりが綺麗で


知らないのに口ずさんでいた。


『月光の光の水面に映る精霊王(イトシイ)

見つめ合う瞳に精霊王(イトシイ)と私。

そっとキスをして。』


勝手に声が出てまるで

自分が自分じゃないような感覚に。


「誰?」


ランネルはハッとテラスの手すりから

手を離すとバタンっとテラスの扉を閉めた。

ベッドに戻りあの感覚は何だったのかと

胸がざわつきながら、ソッと瞳を閉じた。


入学式も終わり、夏休暇や学校休みの日は

お父様やお母様、皆と会えたりお土産話もしたら

お母様やお父様も喜んでくれたわ。


リシュファお兄様がサウザン王子の件を

お父様とサリーに話すと

サリーがフィッシュを鍛え直すと山に連れていき

休みの間は、フィッシュとあんまり会えなかった。


お父様は私を抱きしめて笑顔で


「ランネルもう、心配いらないからね。」


と抱きしめてくれた。

周りの従者がガタガタと青ざめて震えていたけど。

その翌日、休暇のはずのお父様が王城に行ってて

サウザン王子を消し炭にすると覇気を出して

王城で息巻いてた見たいだけど

サリーに全力で止められて

サウザン王子は事なきを終えたとか。


お兄様もお父様も、私の事になると何故か

覇気撒き散らすから本当にやめて欲しいわ。


その変わりに王様にサウザン王子を処分にと

断固、抗議してたみたいで

サウザン王子は、入学式には出てこず

ジュナが言うには1週間程

王室の離宮で謹慎処分になってたみたい。


季節はもう冬。来年には二学年とか早いな。

レオン王子とはあれ以来

一度も姿を見てないんだよね。

学園でもレオン王子は体が弱いとか

秀才だから学園には顔を出さないとか

いろいろな噂は耳にしていて

何となく気になりつつあったわ。


「はぁ。」


ランネルがため息をつくと友達のアネットが


「ランネル様?本日で、ため息20回目ですわよ!」


ロズがお茶と軽食を載せたカートを押して

ジュナが紅茶と軽食をテーブルに置いた。


「あ、ごめんなさい。ちょっと考え事が。」

「それは、恋の悩みかしら?

私なら相談いつでも、聞きますわよ!」


ずいずいと前のめりになって聞くアネット。

ランネルが、紅茶を吹き出し


「違う違う!恋の悩みじゃないわよ!」

「そうなのですか、残念ですわ。」


席に戻るアネット。ジュナがクスッと笑うと


「ランネルお嬢様はたまに考え事をしますが

寝て起きたら、忘れていますよ。」

「ジュナ!忘れん坊じゃないわ!」


不貞腐れるランネルを見て

ジュナもアネットもクスクスと笑っていた。


「ランネル、楽しそうだね。」


リシュファとフィッシュが制服姿だ。

男子服はズボンとジャケットは、紺色。

ジャケットの左胸には金の刺繍の家紋。

右胸ポケットには、白のハンカチ。

襟付きの白いシャツにネクタイは各自

好きな色のネクタイが規則。


ガタッと椅子から立ち上がり

リシュファの元に駆け寄るランネル。

後ろでアネットがカーテシーをし挨拶をした。


「授業は終わりですか?お兄様。」

「うん。今から休憩だよ。」

「フィッシュもお疲れ様!」


パッと花開く笑顔にいつもなら顔を染める

フィッシュがランネルの笑顔を見ても

視線をスっと逸らした。

あの騒動以来フィッシュは私の顔を見なくなった。

何も話さないフィッシュが気になったけど

皆が居るからとランネルがパチっと手を叩いて


「今、アネットとお茶と軽食してましたの。

お兄様、フィッシュもよかったらご一緒に

お茶にしませんか?」


ジュナにお茶の用意をお願いして

用意をしてるとフィッシュが


「課題がありますので、お先に部屋に。」


寂しそうに立ち去ろうとするフィッシュ。

本当は淑女がしたらダメだけど

フィッシュあれから

ずっと顔色も悪いし痩せた気がする。


ランネルの体が勝手に動いていた。

立ち去ろうとするフィッシュの腕を掴んで


「一緒に食べよ?フィッシュ。」

「…ッ。」


天使の微笑みに一瞬固まったフィッシュ。

顔を真っ赤にして立ち止まった。

リシュファが椅子に座るりフィッシュを見た。


「諦めろ。ランネルが一度言い出したら

曲げないことくらい分かってるだろ?

フィッシュ、皆で食べよ。」


小さく頷くフィッシュの腕をがっちり掴んで

椅子に座らせてもランネルがフィッシュの

制服の袖を掴んだままだった。

流石に恥ずかしいと思ったフィッシュが


「ランネルお嬢様、お手をお離しください。」

「嫌よ。フィッシュ逃げるもん。」

「逃げませんから!」

「絶対?ぜーったいに?」

「はい。絶対逃げません。」

「ご飯もきちんと、食べる?」

「はい!食べます!約束します!」

「分かった。約束ね?破ったら嫌いになるから。」


フィッシュの顔が青から紫色に変わり

リシュファが紅茶のカップをソーサーに置くと

ため息をつき顔を手で覆いながら首を振り


「ダメだな、これは。」


ジュナが笑いながら小声で


「蛇の生殺しだわ。くくっ。」


アネットは仲がいいんだなぁと紅茶を嗜んでいた。

リシュファがランネルに


「来週から森に課外活動だね。」

「ええ、お兄様。課題が気になりますわ。」


ランネルは野草や花、薬草採取が好きで

クラス全員で森に課外活動しに行くのが

一学年最後の行事を楽しみにしていた。



カツカツ。靴の音が廊下に響く。

自室の部屋に入りベッドにドサッと倒れ込み

天井を見ながら溜息をつき肘を顔で隠すと


「あの夜に聞こえた歌のような声と

透き通った緑の髪色の人は誰だったんだろうか?」

いろいろと少しずつ動き出す新たな第2章の物語。

次回はから各、登場人物の視点で書き進めるため

学園でのお話はお待ちください。

目に止めて読んでいただきありがとうございます。

少し更新がゆっくりですが、お待ちいただけると

嬉しいです(*^^*)マロ。



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