重要な位置にいそうな異世界住人の話~まるでこの世の全てを見透かしているような位置にいるけど大体敵になるか主人公の師匠になるキャラ。あとサブタイが長い小説の真似してみたけど意外とムズいね~
俺はアルド。王都 ≪フラーベル≫ のギルドに所属しているAランクの冒険者だ。今日もクエストをクリアし、ギルドに帰ってきた。
「よぉ~アルド! 聞いたぜ ≪双頭≫ の名を持つ ≪スネーク≫ を討伐したんだろ?」
右手に酒を持ちダル絡みをしてくる、ヤツの名はギール。俺と一緒のAランク冒険者だ。
「お前もクリアしたのか?」
「右手に持ってるモンを見ろよ」
遠回しに言ってくる辺り少しうざいと思いつつ、カウンターへ足を急がせる。
「アルドさん、ようこそ。では、報酬の金貨六枚です」
笑顔で受付嬢が渡してくれる。俺は会釈をし、酒を注文した。
「ギールさんも ≪名前持ち魔獣≫ を討伐したんですよ」
「それで、何時もより高い酒を飲んでいるんだな」
俺はギールの方を見ると、満面の笑みで酒を持ち上げていた。
「アルドさん、お酒です」
出された酒を手に持ちギールが座っているテーブルに俺も座る。
「聞いたぞ、ギール ≪名前持ち魔獣≫ を倒したんだってな」
「 ≪回復薬≫ を三つも使っちまったけどな」
それでも凄いことだぞ、と言おうとしたが調子に乗りそうなので、堪えた。
「まぁ最近はそれでもしねぇと、稼げないからな!」
「ルーキーだろ? 噂の」
今、王都全体で話題になっている冒険者。辺境の村出身で、王都立魔法科学校に特別入学し、十五歳にも関わらずSランクの将来有望の少年。名をクロウ。
「今日も ≪名前持ち魔獣≫ を倒したんだってよ」
「本当か? それは凄いな」
「それだけじゃねぇ。あの、冷酷令嬢とも言われたアルクール様と仲が良いらしい」
「ほう、その心は?」
「街で一緒に買いもんをしている所を見ちまった」
マジか。
「さらに、聞いた話によると五大属性の魔法が全て使えるらしい。さらに、さらに! 王子ウィリアムと決闘をし、勝ったとか!」
「さすがに盛りすぎだ。んなチートな話があるか」
実際にそんな事ができるとするなら、転生者くらいだ。
「しかも、転生者だってよ」
「あ~あ」
思わず声に出てしまった。
「何人目だ転生者って」
「十人目くらいだったろ。確か」
十人全員がほとんど同じルートを辿ってるな。このまま行けば・・・
「巷じゃ勇者なんて言われてるぜ」
でしょうね。
「それにしても、転生者ってのは世界に優遇されてて良いよな~なぁんで転生者ばっかなんだよ。俺にもチート能力をくれぇ~!」
「神様がそう、設定してるからだよ」
「何か言ったか?」
「いや、何でも」
サブタイを長くするの難しいですね~みなさんよく考えれますわ。心の底から尊敬しますわ。