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17話-5
美咲の目は恐怖で怯えていた
その恐怖を追い払おうとする様に
再び俺に殴り掛かった
しかし
そうなってしまえば攻撃が単調なモノばかり…
俺はすぐに見切って水月に拳を入れた
-ドスッ-
「…っあ…!」
美咲がひるんだ隙に俺は背後を取り
右肩に手刀を叩きつけた
そして、右上段蹴りを放ったが
手刀を受けて美咲は態勢を崩したので美咲の頭の上の空を切った
しかし、美咲はそれでついに恐怖に打ち負けた
「うっ……うう…」
美咲に頬は濡れていた
その時だった
周りからの罵声は
「おい!女の子に何やってんだよ!」
「最低だな!」
「信じらんねぇよ!」
『!?』
「…ひっく……うわぁぁあ…」
美咲は泣いてて…
泣かしたのは確かに俺だ
だけど…
(コイツは……美咲は……これ以上の事をしたんだぞ!?
それが許されて……俺がやってる事が許されないのかよ!?)
俺は罵声を浴びせてきた奴らを睨んだ
そして
『何も知らないからって…適当な事言ってんじゃねぇよ!!』
俺はそいつらに殴り掛かった




