88/188
16話-3
「ミコはね…
ナノマシンが体に入ると拒否反応を起こす…
しかも、ナノマシンがどんなタイプであれ
ミコは今ある全てのナノマシンに拒否反応を起こすの…
だから、ナノマシン治療は不可能はもちろん
少し外の空気を吸っただけで拒否反応が起こる
まぁ、毎日薬を投与して散歩ぐらいは出来るのだけど…」
『………』
「…多分、体質なんだと思う
…生れつきナノマシンを拒否する体質…
…だから…」
『………』
「……自分に嫌気がさしたんだと思う…」
『………』
(………え…?)
「確かにあの子の命は後わずかだった…けど…
…"自分から治療用のナノマシンを大量に体に投与する"なんて…」
『……そ…れって……!?』
「……自分から命を絶ったの…あの子…
わざわざ…ナノマシンを盗み出して……」
『!!!』
(……自殺!!!)
その時、幻聴なのか
ミコの声が…聞こえた…
…気がした
-「死んだら…悲しむ人が居るでしょ?」-
(…そうだよ…誰だって…そうじゃないか…)
-「私が友達になったら
シンジ君は死なないよね?」-
(…ミコが…そう言ったから俺は……俺は…)
『…う
…うわぁぁぁああああああああッ!!』




