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13話-7
視界がゆっくりに感じた
…足場が無い
直感でわかった
このまま落ちると
崩れた体勢では着地出来ないのはわかった
俺は階段に叩きつけられ、
そのまま転がり落ちていた
一瞬の出来事に俺は何が何だか判断出来なくなっていた
少しずつ意識が回復すると同時に
全身に激痛が走った
悲鳴をあげる前に回復した意識が遠退いていくのがわかった
その時、階段の上の美咲は嘲るような笑みを浮かべていた
その笑みが脳に焼き付き
俺はそのまま沈黙した
気が付いた時にはベッドにいた
一瞬戸惑ったが、
意識を失う前の事を思い出して理解した
俺はあの後…
経緯は知らないが病院に運ばれたのだ
ふとドアに目をやると
廊下で医者と親父が話しているのが見えた
その時
耳にした単語は…
「…全治三ヶ月の複雑骨折になります」
複雑骨折と言うものがどれだけの怪我かはわからなかった
だが、全治三ヶ月…
俺はそれだけの間…何も出来ない
そう道場に通う事も…
俺はその瞬間決意した
俺をこんなめに逢わせた張本人…
春日美咲に復讐すると……
第13話 決意