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13話-5
その後美咲は無言で道場の隅で休憩をとっていた
何を考えてるのかわからなかったが、
深く考えない事にした
俺には俺の目的があるのだから
その日もバテながら家に戻った
毎日やってもバテるモノはバテる
伸び盛りだとしても小学生の体力だ
ただ、一晩寝れば回復するので毎日出来るのだが、
その日の就寝時間は11時を過ぎた
飯を食べてから
親父が何やら俺に説教をしたからだ
別に俺は悪い事をした訳じゃないと思う
ただ、親父は俺の生活態度と言うか
日頃の振る舞いが気に食わないのだろう
これは…
小学生の俺なりの勝手な解釈だが
大人は子供を意識するしないに関わらず見下している
そして、自分の生きて来た道だけが
子供も歩く道だと思っている
違うやり方をすれば指弾する
親父は自分のやり方だけが唯一正しいと思ってるのだろう
俺はそんな親父が嫌いだった
だから、いつかぶん殴る事を決めていた
自分だって身勝手してるくせに
俺を自分の物差しで否定するのか、と
そんなの…我が儘じゃないのかよ…
だから、俺は……自分の意地を通すんだ