70/188
13話-2
…道場
やはり暑い……
道場の中は特に蒸し暑い…
今日も汗だくになり、
延々と練習をしている
扇風機なんて有って無い様なものだ
風がこっちまで届かないなら意味が無い
『………ハァ……ハァ』
あまりの暑さにダウンしそうになりながら
一息付く事にした
ふと、見てみると春日美咲が俺よりも汗だくになりながら練習していた
その意志には凄いと思ったが、
あそこまでフラフラだとかえって意味が無い
だから、俺は
『おい…美咲
少し休んだほうがいいぞ?』
「………大……丈夫」
『いや、大丈夫に見えねぇよ
あんまりやり過ぎると
体壊すぞ?
熱中症とか言うだろ?』
「うっさいなぁ……」
-ドンッ-
『うわっ……と』
「う……」
美咲は俺を突き飛ばしたが、
あまり力が入っていないようだった
それどころかそのまま俺にもたれ掛かる形になった
『ほら、見ろ
しばらく休んでろよ』
「……るさい」
『え?』
「うるさい!
アンタなんかに負けないんだから!!」




