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1話-5
…翌日
-某所-
『お姉ちゃん、そろそろ行くね』
「ええ、いってらっしゃい」
『うーん…でも、最悪だよ
入学式に参加出来ないなんて…』
「…仕方ないじゃない
元々体がよく無いのだし…」
『それは…そう…だけど…』
「昨日だって倒れてから意識…なかったんでしょ?」
『う、うん…』
「まぁ…多分、今日は大丈夫なはずだから…」
『本当?』
「あらあら、お医者さんである私が患者に嘘をつくとでも?」
『そ、そうだね…お姉ちゃん』
「まぁ、そんな訳だから
昨日行けなかった分
今日はちゃんとしてきなさい、わかった?」
『うん!それじゃ行ってきます!』
「いってらっしゃい」
……
「………」
「…いつまでこうやってごまかせるかしら…?」
「きっと…あの子の事だから、
いつか気付いてしまう…」
「……ハァ
…貴方が生きていたなら…
…きっと、私を軽蔑するでしょうね…」