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11話-5
『ナノマシン…?』
「うん、そうだよ」
(ただのナノマシンがここまで出来るのか……?
…いや
それ以前に…)
『…僕さ』
「どうしたの?」
『ミコの事……死んだと思ってたんだ…ずっと…』
「え……?」
『ナノマシン性の…心不全で死んだって…』
「ナノマシン性…?!」
『だから…君が生きてたって知った時…
驚いたし……嬉しかった…』
(……このまま…言ってしまおう……)
『僕は…君の事を……
想ってた……死んだと思ってからも…』
(全てを………)
「シンジ君……わた……」
僕は掌で少し待ってと止めた
『だから…ミコ…君に…
伝えようと思う
…けど、その前に…
先週だったかな?
約束したよね
春日の事……』
「う、うん…」
『だから…
その事を含めて…
君に話しておきたい…
僕の想いを伝える前に………
……聞いてくれるかな?』
「う、うん…私…知りたい…
シンジ君に…どんな過去があるのか……知りたい…」
『…わかったよ』
僕は目を閉じて深呼吸をし、
そして、話し始めた
第11話 君ヲ想ウ