60/188
11話-2
(…僕は確かにミコの事好きだと思ってる
…それは確かな事だ
何に惹かれてるかとか
そんな事もわからない
多分、それが人を好きになるって事なんだよな?
…だから
僕はミコが好きだから…
伝えたい…この想い
…だけど、
その資格…僕にあるのか?
それだけの事してきたのかな…?)
僕は立ち止まって…
考えた
今までの事を
『…約束果たさないとな』
(そう…約束…
僕は話すと言った
昔の事…
この際だから、全部話そう…
ミコに全部…
きっと、それは自己満足
もしかしたら、僕は過去に囚われてるだけなのかも知れない
だとしても…
僕がミコが好きだって事は変わらないし、
ミコには…知っていて欲しいから…
…そう…決めたから…)
僕は急に目の前の光景が目まぐるしく変わっていく様な錯覚に襲われた
そして、
気付いた時にはミコの家の前にいた
マンションの一室…
手を延ばせばドアチャイムを鳴らせれる
僕の心臓は破裂しそうだった…
(…このチャイムを押したら……
部屋に入ったら…
言うんだ…
僕の過去と…想いを…)
僕は一度深く息を吸い、
チャイムを押した




