54/188
10話-1
「あの事って何?」
『あー…もう…
何だっていいだろ?』
「…もしかして…
君が見た夢、
とか?」
『?!!』
「あれ?
図星?」
『図星って…
何でそんな事知って……』
「それはね……
ボクがこの時空の管理者だからさ」
『………は?』
僕は目が点になった
「ボクはこの世界の管理者だからね
現在まで起こった全ての事象を知っているんだ」
『………』
「世界の傍観者とでも言おうかな?
まぁ、自称・傍観者だし」
『………』
「……なぁんてね
ホントはただの勘だよ」
『……勘って…』
「適当な事言ったら君が勝手に勘違いしただけさ」
『そう…か……?』
(そんな事有り得るのか…?)
「せっかくだしさ
話してくれないかな?
その夢の事」
『え?ヤダよ…何でそんな事……』
「…仮定の話をしようか」
『…話の腰を折るのが上手いな…』
「例えば、君がその夢についてある問題を抱えていたとしよう
その事をボクに話した事で、
ボクが解決策を思い付く可能性だってある」
『その可能性に賭けろって…?』
「少なくとも話す事で気は紛れると思うけど?」