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9話-2
遅刻ギリギリになってミコが入って来た
「おはよー、シンジくん」
『ああ、おはよう』
(…ミコにしては遅いな…
いや、それより…)
『ミコ、どうしたんだ?
顔赤いぞ?』
「え?
だいじょうびゅだよ」
『呂律がまわってない…』
「ちょ…ちょっと噛んだだけだよ」
『ちょっと見せてみろ』
「…あ」
僕は左手を自分の額に右手をミコの額にあてた
温度差を比べるまでもなかった
『熱、あるじゃないか』
「え?平気だよ…」
『何、言ってんだよ
こんなに熱あって平気な訳あるか!』
「ええッ?平気だよ…」
『わかった、平気だってんなら
それでいいから保健室に行こう』
「え?ちょっ…シンジく…」
僕は無理矢理、保健室にミコを連れていった
途中でチャイムが鳴ったが気にしなかった
…保健室
「…これは…学校にくるべきで無いわね」
『ほら、見ろ』
「えー…?」
保健医の女性は
ボールペンを指で二回程回してから喋りだした
「とりあえず、少し休んでから早退ね」




