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1話-3
…自宅
「お帰りシンジ」
『兄貴、ただいま』
僕は今、彼…
優海蒼真と一緒に暮らしている
母は身勝手な父に愛想を尽かし家を出て行った(その後の行方は知らない)
その身勝手な父は
己の身勝手さで己を滅ぼし、
僕が中学に上がる少し前にぽっくり逝ってしまった
そして、行く宛てのなかった僕を唯一拾ってくれたのが…兄貴…優海蒼真だ
遠い親戚だったが、本人が14の時に叔父さんの養子になり、
その頃から兄の様に慕っていた
十八から働いているらしく、
まだ二十代前半だが、
僕一人を養える程稼いでいるらしい
ちなみにどんな仕事をやってるのか教えてくれない…
まぁ、そこは触れてはいけない場所だと言う事…だろう…