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8話-4
ミコの料理は確かに美味かった
『…ごちそうさま
美味しかったよ』
「うん、よかった!」
『料理の腕、思った以上にあるんだね』
「お姉ちゃんに教えてもらったからね」
『お姉さん?
確か、医師の?』
「うん
とっても料理上手いんだよ」
『へぇ…
姉妹揃って上手いのか…』
(せめて、どちらか片方の能力
欲しいモノだ…)
「そんな…上手いだなんて…」
『いや、ホントに』
「そう…?
でも…シンジ君元気になったみたいだね」
『…え?
あ…そうみたい…だな?』
ミコが僕の肩を手で叩こうとした時だった
-ドクン……-
(−−−−!!)
-ビシィッ-
僕は反射的にミコの手を払った
「…シンジ…君…?」
『……あ……ごめ……』
自分でも何が起こったのかわからなかった
「シンジ君?」
『ッ!?』
僕は…その場に座り込んだ
その時、やっと気付いた
(治ったと思ったのに…
振り返した…恐怖感が…)
僕の全身は痙攣したかのように震えだした