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8話-3
ドアチャイムが鳴り、扉を開けた
すぐ目の前にはミコが居た
両手を後ろに組んで
組んだ手からはスーパーの袋が下げられていた
『や、やぁ…』
「えっと、じゃあ
早速だけど台所使わせてもらっていいかな?」
『あ…うん』
ミコは玄関に入ると
奥のほうに進んで行った
リビングのすぐ横に台所があるのでミコはさっと向かっていった
僕がリビングに入った時にはすでにミコは作業を始めていた
「座ってて、休んどかないと」
『あ…うん…』
僕はソファーに座った
(…しかし、あんな説明でよくわかったな…)
僕の家はマンションの一室
初めて来てその場所を把握出来たのだから凄いモノだと思う
「お粥なら食べれるよね?」
『あ…うん』
ミコは料理をしながら僕に話しかけてる
その手際は鮮やかで、
そんな事をしながら僕と難無く話せるのだから、料理の腕は上手いのだろう
「お兄さんは今日居ないの?」
『ああ…朝のうちに出掛けたよ』
「そっかぁ…」
どうやらこの娘は案外器用らしい