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6話-1
家に帰ると誰もいなかった
(…兄貴…仕事かな…?)
そういえば兄貴の仕事って何やってんだろう?と、思いながらも
なんだか疲れて、
リビングに行って
ソファーにそのまま倒れた
着替えるのも面倒だった
僕はそのままテーブルに手を延ばし、
テレビのリモコンを取って
テレビをつけた
テレビにはニュースが流れていた
変えようと思ったが、
特に見たい番組がある訳でも無く
僕はそのまま姿勢を変え、横目でテレビを見ていた
ニュースは色んな事を伝えていた
ワープ装置(本当はもっとちゃんとした名前があるが面倒なのでそう呼んでる)に改良点が見つかり、
もし、その場所が改善されれば今よりももっとワープが普及するとか、
汎用アンドロイドの正式採用モデルが決まったとか
医療介護用にロボットがテスト導入したとか
宇宙の居住地区の大統領が決まったとか
色々…
(こうやって僕らが数十年前と変わらない様な生活の裏で
技術の進歩は…
世界は…
もの凄いスピードで進んでるんだな…)
-「続いてのニュースです
ナノマシン性心不全が…」-
『…ん?』
僕は聞き覚えのある病名に身を乗り出した