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4話-1
…高校生活四日目
…通学路、
朝の日差しが眩しい
アスファルトの地面の上を僕は歩いていた
目的地はもちろん学校
ふと、その時
「シンジっ!!」
僕は急に呼び止められ振り返った
大概の人間は僕と同じ反応をするだろう
しかし、
僕は次の瞬間後悔した
そのまま無視をして行けばよかった、と
『…!
…やぁ、おはよう』
「お、おはよう…」
あの時の…僕に話しかけて来た女だ
「あ、あの…シン……」
『それじゃ、僕急ぐから…』
嘘だった
「待って!!」
彼女が僕に近づこうと手を伸ばす
-ゾクッ-
『近づくな!!』
「!!」
僕はとっさに手を払い退けた
『あ……』
「……し、シンジ…」
『……く…』
-タッタッタッ-
「あ、シンジ…」
僕はその場から逃げる様に走っていった
…僕はただ
自分の体から発する生理現象の様なモノに従っただけだった
嫌いな人間とは一緒に居たくない
その感情の
基礎であり、恐らく究極
触られたく無い
傍に居てほしく無い
同じ空間で同じ空気を吸うだけで嫌だ
僕はそれほどまでに彼女を嫌悪していた