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She≒He≒She  作者: 結城コウ
182/188

32話-7

『…っ…!!』


「えと…あの……お…お姉ちゃん…?」


「ミコ…この子は…貴女の友達よ」


「あ…そう…なんですか?」


「…うん」


そう言うと美羽は気まずそうに部屋を出て行った


「…ご、ごめんなさい

私…記憶…無くしちゃって…

お姉ちゃんでさえ…まともにわからなくて…」


『……一つ…聞いていいかな?』


「なんですか?」


『……君は……何なんだ?』


「え?」


『君は自分の事を…何だと認識しているんだ?』


「わ…私は……

……理由はよくわかりませんけど…

どうやら、普通の人間じゃないみたいですね…」


彼女はしれっとそんな言葉を発した


(…!?)


「私…気付いた時には血まみれでグラウンドに倒れてて…

きっと高い場所から落ちたんだと直感でわかりました

だから、私は普通の人間じゃありません」


『なら…何なんだ?』


「わかりません

…けど…


…私は私です

それだけは確かです


…答えになって…」



-ガバッ-


俺はミコを抱きしめていた


「ひゃっ?!」


『……約束してくれ』


「え……?」


『その言葉…忘れないって……

俺は……君が忘れていてもいいから…

約束…守るから……』


「……どうしてか、わからないんですが…

とても…嬉しい…です

……わかりました」









…これは始まりに過ぎない


あの出来事は


三度、俺達をふりだしに戻したに過ぎない


けど、決して無意味ではなかったと思う


こんなにも、この娘を愛おしく思えるのだから



始まりは嘘でも


この想いは本物なのだから……







第32話 イビツなアイのカタチ

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