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She≒He≒She  作者: 結城コウ
176/188

32話-1

俺はただその場にしゃがみ込んで


自分の虚無感と無力感にただ飲み込まれていた



(…ミコ…は

…どうし…て…死んだ?

死んだ?

ミコが?

何故?


約束は?


神子じゃないから?


じゃあ?


すでにその約束は…


ずっと前のあの日から


破られていた…?


じゃあ……)


俺は視線を反らした


すると俺の瞳に一丁の拳銃が映った


ここに居た…そして、死んだ…アンドロイドの物だろう


『……ああ……そういう…事、か…』



俺は手を伸ばし


その拳銃を掴んだ


使い方がわからなかったが


テレビで知った知識を元に引き金を引いた


爆音とともに床に焦げ付きが出来た


『…約束が…破られてたなら…

もう…どうだっていいんだ』


俺は試し撃ちを終えた拳銃を自分の左耳の上に持っていった


-カチン-


『そう…どうだって…』


-バンッ-


『…!?』


俺が引き金を引く前に銃声が起こった


後ろを振り向くと


俺が窓から蹴り落としたあの男だった


流石に、戦闘用アンドロイドだ


あの高さから落ちて生きてるなんて…


「貴様に勝手に死なれては困る…」


『……』


俺の持ってる拳銃は弾丸が食い込み使用不可能だ


「私にここまでの屈辱を与えたのだ…

私が処刑する…!!」



…どうだって、よかった


結果は変わらない


ただ、引き金を引くのが奴か俺かの違い


俺は瞳を閉じた


恐怖は感じなかった


それ以前に、自分の命でさえ無関心になっていたのだった…


「…死ね」



-バンッ-

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