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31話-3
アンドロイドにも命があると言うなら、
たった今
この場所の
俺とミコ以外の命が
わずかな時間の間に失われた
ミコが殺した
俺は理解出来なかった
何故、ミコがそんな事をしたのか
そして、それ以前にミコが何故こんな…力を持っているのか
理解出来ていなかったんだ
『…ミコ…』
「……」
-タンッ-
『…!』
ミコが足が宙に浮いたままこちらまで来た
…一瞬の間に
-ドガッ-
『ぐ…!』
俺はその場にたたき付けられた
ミコは俺に乗り掛かる形で
右腕を引き上げた
俺の脳は処理速度が追い付いていない
だが、一つだけわかった
(……俺は…標的-テキ-と見なされてなかったんじゃない…
ただの人間-ザコ-だから…
相手にしてなかっただけだったんだ…)
ミコは躊躇なく右腕を振り下ろした
-ドスッ-




